需用じゅよう)” の例文
各種生産物が時代の需用じゅように応じて、供給せらるると同じく、教育もまた時代に適応して、その方針を樹立せざるべからず。
教育の最大目的 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
渋い顔には相違なかったが、それはのどの奥から手の出そうな渋い顔だった。発声蓄音機の方は成功したところが、そう需用じゅようのたくさんありそうなものではない。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
第七十条 公共ノ安全ヲ保持スルため緊急ノ需用じゅようアル場合ニおい内外ないがい情形じょうけいリ政府ハ帝国議会ヲ召集スルコトあたハサルトキハ勅令ちょくれいリ財政上必要ノ処分ヲスコトヲ
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
その土地の内にさんする生糸きいとは一切いださずして政府の手より仏国人に売渡うりわたさるるよういたし、御承知ごしょうちにてもあらんが仏国は世界第一の織物国おりものこくにして生糸の需用じゅようはなはさかんなれば
魚を食料とする需用じゅよう上の事で、決して反動的な「遊び」ではなかつたのだ。その後平安朝期にしても、「滝殿たきどの」で鯉などを釣つて遊ばれた事はあらうが、溪流や海へ出て釣り遊ぶといふことはない。
日本の釣技 (新字旧仮名) / 佐藤惣之助(著)
矢に需用じゅようされるわしの羽。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんにちでは値段を定むるに造る者と用うる者は顔など会わすことは少ない。両者の間に仲買なかがいあり卸売おろしうりあり小売こうりあり数人の媒介ばいかいて、我々の最も簡単なる需用じゅようも供給せられる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
通商貿易つうしょうぼうえき利益りえきなど最初より期するところに非ざりしに、おいおい日本の様子ようすを見れば案外あんがいひらけたる国にして生糸きいとその他の物産ぶっさんとぼしからず、したがって案外にも外国品を需用じゅようするの力あるにぞ