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雨霰
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あめあられ
ふりがな文庫
“
雨霰
(
あめあられ
)” の例文
公孫越は満足して、帰路についたが、途中、森林のうちから
雨霰
(
あめあられ
)
の如き矢攻めに遭って、無残にも、立往生のまま射殺されてしまった。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鞭
(
むち
)
だの青竹だの丸太ん棒だの、太い綱だのが
雨霰
(
あめあられ
)
と降りかかって来る下を潜った吾輩はイキナリ親方の死骸を抱え上げて、頭の上に差上げた。
超人鬚野博士
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そうかと思うと、嵐のように樹々の枝を、けたたましく
啼
(
な
)
き騒ぐ猿の大群が、丸木舟をめがけて
雨霰
(
あめあられ
)
のように木の実を投げつけることもある。
秘境の日輪旗
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
伊庭はすつかり大日向教にはまりこんだ人間になりきつて、いまは会計事務から、建築用度課を兼ね、金は
雨霰
(
あめあられ
)
の如く這入つて来ると
豪語
(
がうご
)
してゐた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
向うから
雨霰
(
あめあられ
)
と大砲や小銃を撃って来る中を、白旗を振り廻して降参したというような、劇的な場面とは違って、至極事務的に、スムーズに行われたのである。
比島投降記:ある新聞記者の見た敗戦
(新字新仮名)
/
石川欣一
(著)
▼ もっと見る
その泥草鞋は身を沈めて避けたけれども、それを合図に石や、木や、竹切れが、
雨霰
(
あめあられ
)
と降って来ました。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そして敵の軍隊に出あうやいなや、シモン王は兵隊たちに命令して新しい銃や大砲を
雨霰
(
あめあられ
)
のように打ちかけて、またたく間に敵の軍隊の半分を打ち倒してしまいました。
イワンの馬鹿
(新字新仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
刺
(
とげ
)
のあるこれらの
手榴弾
(
しゅりゅうだん
)
は
雨霰
(
あめあられ
)
と彦太郎の背後に落下したけれども、そのけたたましい音を耳にしながらも、彦太郎はそれが自分を襲う敵弾だと考え及ぶには、幸にも
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
機関銃のうなりはひとしきりつづいて、ヘクザ館の周囲の森に、弾丸が
雨霰
(
あめあられ
)
と降ってくる。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
これは
雨霰
(
あめあられ
)
と感じられたのはさけ難いことであった。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
竿を立て直すと、それが合図となって前後左右から注文通り、ヒューヒューと飛んで来る石と瓦が
雨霰
(
あめあられ
)
。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
爆弾を
雨霰
(
あめあられ
)
と撒きちらし、東京全市は大混乱の末、まったくの廃墟と化した——、と思うと、実はこれは人工蜃気楼で東京全市を太平洋に浮べてあっただけだから
地図にない島
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
一人の警官が、いくら
雨霰
(
あめあられ
)
と飛んでゆく機関銃の
弾丸
(
たま
)
を
喰
(
く
)
らわせてもビクとも
手応
(
てごた
)
えがないのに
呆
(
あき
)
れてしまって、こんなことを叫びました。しかしその証明は、
立
(
た
)
ち
処
(
どころ
)
につきました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのとき一方から、ヘリウム原子弾を
雨霰
(
あめあられ
)
のようにとばせて、X大使の身体の組織をばらばらにしてしまう。そうすれば、いかなる怪人X大使であろうと、たいてい参ってしまうであろう。
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
銃口からは火を吹いて銃丸が
雨霰
(
あめあられ
)
と怪物の
胴中
(
どうなか
)
めがけて撃ち出されました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
雨
常用漢字
小1
部首:⾬
8画
霰
漢検1級
部首:⾬
20画
“雨”で始まる語句
雨
雨戸
雨滴
雨露
雨風
雨漏
雨傘
雨乞
雨樋
雨垂