金髪きんぱつ)” の例文
旧字:金髮
「ああ、そうそう、金髪きんぱつでした。そういおうと思っていて、うっかり、まちがったことをいってしまいました。」
名なし指物語 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
でも、ヨハンネスは、大じょうぶ、うまくやってみせますといって、くつと上着のちりをはらって、顔と手足をあらって、みごとな金髪きんぱつにくしを入れました。
セルゲイ・ニコラーエヴィチというのは、まるまるとふとった男で、ぽってりした金髪きんぱつ・色白の顔をしていたが、まず主人の顔をちらとながめると、天井てんじょうの方へ上げた。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
しばらくすると、小屋のうしろから、若い女の笑い声が聞えて、隆夫のたましいの前へとび出して来たのは、三人の、目の青い、そして金髪きんぱつやブロンドの娘たちだった。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あるいははさみひげをつんでいる、あの金髪きんぱつ蒼顔そうがんなる若い学生、彼ら両者をとらえて、義務の息吹いぶきを少し吹き込み、ブーシュラー四つつじやプランシュ・ミブレー袋町で向かい合って立たしめ
金髪きんぱつの若々しい男の群だ。9045
金髪きんぱつ千筋ちすぢなし、さとみだる。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
熊はごろりとゆかの上に横になりました。いちばん小さい男の子はその上をころげまわって遊びました。その子のちぢれた金髪きんぱつの頭は、熊のい黒い毛皮の中にかくれました。
ほっそりしたくびの根や、奇麗きれいな両手や、白いプラトークの下からのぞいているやや乱れた淡色あわいろ金髪きんぱつや、その半ばねむった利口そうなもとや、その睫毛まつげや、その下にあるつややかなほおなどを
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
「いいえ。金髪きんぱつです。」
名なし指物語 (新字新仮名) / 新美南吉(著)