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里心
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さとごころ
ふりがな文庫
“
里心
(
さとごころ
)” の例文
彼らは驚きかつ
呆
(
あき
)
れかつ怖れかつおののきかつ
怯
(
おび
)
えたあげく
里心
(
さとごころ
)
がついたとみえ、まず曲がりの山の頓八殿がもじもじ始め
艶妖記:忍術千一夜 第一話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
ただただ私は、まだ兄たち二人とのなじみも薄く、こころぼそく、とかく
里心
(
さとごころ
)
を起こしやすくしている
新参者
(
しんざんもの
)
の末子がそこに泣いているのを見た。
嵐
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
この二人は何かというと
里心
(
さとごころ
)
を起すんでね、道々御機嫌を取るのが大骨折りさ。一日々々家へ近くなるような手順で旅を
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「ギャアギャアと、いつまで餓鬼を泣かせておくか。赤子の声などは、変な
里心
(
さとごころ
)
がついていかん。いいかげんに
捥
(
も
)
ぎ離して、女だけをここへ曳いて来い」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
(
ひと
)
つは
村里
(
むらざと
)
に
近
(
ちかづ
)
いたと
思
(
おも
)
ふまゝに、
里心
(
さとごころ
)
がついて、
急
(
きふ
)
に
人懷
(
ひとなつ
)
かしさに
堪
(
た
)
へないのと、
一
(
ひと
)
つは、
水
(
みづ
)
のために
前途
(
ゆくて
)
を
絶
(
た
)
たれて、
渡
(
わた
)
るに
橋
(
はし
)
のない
憂慮
(
きづか
)
はしさとである。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
里心
(
さとごころ
)
が首を持上げるのは、今にはじまったことではないが、この時は、特に何かの感じが激しくこみ上げて来たと見えて、ほとんど涙を落さぬばかりに浅ましい色を見せましたが
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
『またあんなこと言やはる。……お聟さんなんぞ、あれしまへんちうてるのに。……あんたこそ、奧さんが戀しおますのやろ。
先刻
(
さつき
)
にから
里心
(
さとごころ
)
ばツかり起して、考へてやはるのやもんな。……』
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「ああはいったが、すこしは
里心
(
さとごころ
)
がついているのじゃないかな。つまり、この噴行艇がこんど地球に戻るのは十五年後だから、昨夜生れたあの男の子供が、十五六歳にならなきゃ、わが
児
(
こ
)
の手が
握
(
にぎ
)
れないんだからなあ」
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「ホホ、
里心
(
さとごころ
)
がつきましたか」
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
里
常用漢字
小2
部首:⾥
7画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“里”で始まる語句
里
里人
里方
里芋
里程
里昂
里内裏
里言
里見
里見弴