トップ
>
跋渉
>
ばつせふ
ふりがな文庫
“
跋渉
(
ばつせふ
)” の例文
況や針の山や血の池などは二三年其処に住み慣れさへすれば、格別
跋渉
(
ばつせふ
)
の苦しみを感じないやうになつてしまひさうである。
侏儒の言葉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
山谷を
跋渉
(
ばつせふ
)
して終日獵り暮らし、一田家に投宿し、浴終りて心神いと爽快に見えさせ給ひ、悠然として申されけるは、君子の心は常に斯の如くにこそ有らんと思ふなりと。
遺訓
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
柴野栗山先生
讚嘆
(
さんたん
)
して
曰
(
いは
)
く「独立原無競、自為
衆壑宗
(
しゆうかくのそう
)
」まとことに不二なくんば人に祖先なく、山に中心なけむ、甲斐の諸山水を
跋渉
(
ばつせふ
)
しての帰るさ、東海道を汽車にして、御殿場に下り
霧の不二、月の不二
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
巌谷
(
いはや
)
の
紹介
(
せうかい
)
で入社したのが
江見水蔭
(
えみすゐいん
)
です、
此
(
この
)
人は
杉浦氏
(
すぎうらし
)
の
称好塾
(
せうこうじゆく
)
に
於
(
お
)
ける
巌谷
(
いはや
)
の
莫逆
(
ばくぎやく
)
で、
其
(
そ
)
の
素志
(
そし
)
と
云
(
い
)
ふのが、
万巻
(
ばんくわん
)
の書を読まずんば、
須
(
すべから
)
く
千里
(
せんり
)
の道を
行
(
ゆ
)
くべしと、
常
(
つね
)
に
好
(
この
)
んで
山川
(
さんせん
)
を
跋渉
(
ばつせふ
)
し
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
私は全く誰かの言葉に
違
(
たが
)
はず、確かに低能児であると思ひ、もう楽しみの谷川の釣も、山野の
跋渉
(
ばつせふ
)
も断念して、一と夏ぢゆう
欝
(
ふさ
)
ぎ切つて暮した。九月には重病人のやうに
蒼
(
あを
)
ざめて寄宿舎に帰つた。
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
▼ もっと見る
闊歩横行
(
くわつぽわうかう
)
、
登攀
(
とうはん
)
、
跋渉
(
ばつせふ
)
、そんな
事
(
こと
)
はお
茶
(
ちや
)
の
子
(
こ
)
で。——
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
跋
漢検1級
部首:⾜
12画
渉
常用漢字
中学
部首:⽔
11画
“跋”で始まる語句
跋扈
跋
跋文
跋提河
跋波磯
跋扈跳梁
跋句
跋足
跋難佗
跋陀羅