トップ
>
賓
>
ひん
ふりがな文庫
“
賓
(
ひん
)” の例文
『
荘子
(
そうじ
)
』に「名は
実
(
じつ
)
の
賓
(
ひん
)
なり」とあるごとく、
実
(
じつ
)
は
主
(
しゅ
)
にして
名
(
な
)
は
客
(
かく
)
である。言葉も同じく考えの
賓
(
ひん
)
、思想の
客
(
かく
)
なりといいうると思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
そのために二つの獣が同じものになるわけには行かない。名は実の
賓
(
ひん
)
というのはこういう意味である。
狸とムジナ
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
著作的事業としては、失敗に終りましたけれども、その時確かに握った自己が主で、他は
賓
(
ひん
)
であるという信念は、今日の私に非常の自信と安心を与えてくれました。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
一
詩歌
(
しいか
)
小説は創意を主とし技巧を
賓
(
ひん
)
とす。技芸は熟錬を主として創意を賓とす。詩歌小説の作
措辞
(
そじ
)
老練に過ぎて創意乏しければ
軽浮
(
けいふ
)
となる。然れどもいまだ全く排棄すべきに
非
(
あ
)
らず。
一夕
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
お婆さんが絵になり、その絵が絵を描いているのであります。描く主と、描かれる
賓
(
ひん
)
とは別のものではありません。「念々の称名は念仏が念仏を申すなり」と
一遍上人
(
いっぺんしょうにん
)
はいわれました。
益子の絵土瓶
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
▼ もっと見る
わたしより歳一つ上のお夏呼んでやってと小春の口から説き勧めた答案が後日の
崇
(
たた
)
り今し方明いて参りましたと
着更
(
きが
)
えのままなる
華美姿
(
はですがた
)
名は実の
賓
(
ひん
)
のお夏が涼しい眼元に俊雄はちくと気を
かくれんぼ
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
「二十日。
時晴時雨
(
ときにはれときにあめ
)
。長女
鉄漿染
(
かねつけ
)
。三沢老母
賓
(
ひん
)
たり。吉田老母、お糸を招く。」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
詰
(
つづ
)
めて云うと、一は我から非我へ移る態度で、一は非我から我へ移る態度であります。一は非我が主、我が
賓
(
ひん
)
という態度で、一は我が主、非我が賓と云う態度とも云えます。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“賓”の解説
賓(ひん)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
賓
常用漢字
中学
部首:⾙
15画
“賓”を含む語句
賓客
比律賓
哈爾賓
賓頭盧
貴賓
賓頭盧尊者
駱賓王
賓人
大賓
主賓
来賓
賓主
上賓
国賓
狗賓
迎賓
賓礼
幕賓
陪賓
貴賓諸君
...