負傷ふしやう)” の例文
〔評〕兵をして對抗たいかうし、互に勝敗しようはいあり。兵士或は負傷ふしやう者のじやうを爲す、故に之を診察しんさつす。兵士初め負傷者とならんことを惡む。
そもそじう歩兵ほへいいのちである。軍人精神ぐんじんせいしん結晶けつしやうである。歩兵ほへいにとつてじうほど大事だいじものはない。場合ばあひつてはそのからだよりも大事だいじである。たとへば戰場せんぢやうおい我々われわれ負傷ふしやうする。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
その前に負傷ふしやうしたる敵兵てきへい三人みたり、——
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
負傷ふしやうなをる、しかし、精巧せいかうじうこはしたならば、それはなをらない。してあのとき中根なかねじうはなしてかへりみなかつたならば、じう水中すゐちうくなつたかもれない。すなは歩兵ほへいいのちうしなつたことになる。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)