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茹
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ゆで
ふりがな文庫
“
茹
(
ゆで
)” の例文
全く思いがけないもので何だかわたくしの身体に融け入って来る
和
(
なご
)
やかなものがありながら、それはもう父の
茹
(
ゆで
)
り枯しの
滓
(
かす
)
で
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
茹
(
ゆで
)
玉子の奇妙な、気持の悪い臭気があたりに充ちていたが、これはこの地に多い
硫黄
(
いおう
)
温泉から立ち上るものである。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
蓑笠
(
みのかさ
)
の人が桑を
荷
(
にな
)
って忙がしそうに通る、馬が桑を重そうに積んでゆく。その桑は
莚
(
むしろ
)
につつんであるが、柔かそうな青い葉は
茹
(
ゆで
)
られたようにぐったりと
湿
(
ぬ
)
れている。
磯部の若葉
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
皿と
笊
(
ざる
)
にもられていた一ツの
茹
(
ゆで
)
卵も、一と切れの豚肉の油煮も残っていなかった。
武装せる市街
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
お湯からゆでると
茹
(
ゆで
)
ダコの赤いのにならないとか、なるとか。その汁が松の木の緑を深めるというので野原の小父さまが御存命中、わざわざタコを買ってその汁をかけたとか、そんな話をしながら。
獄中への手紙:06 一九三九年(昭和十四年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
▼ もっと見る
「
其麽
(
そんな
)
もの
鹽
(
しほ
)
でゞも
茹
(
ゆで
)
てやれ」
勘次
(
かんじ
)
は
俄
(
にはか
)
に
呶鳴
(
どな
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
どこからかそら豆を
茹
(
ゆで
)
る青い匂がした。古風な紅白の棒の看板を立てた理髪店がある。妖艶な柳が地上にとどくまで
枝垂
(
しだ
)
れている。それから五六軒置いて
錆
(
さび
)
朽
(
く
)
ちた洋館作りの写真館が在る。
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
鸚鵡
(
おうむ
)
返しにこんな挨拶をしながら、薬局生はうずたかい柚を掻きわけて流し場へ出た。それから
水船
(
みずぶね
)
のそばへたくさんの小桶をならべて、
真赤
(
まっか
)
に
茹
(
ゆで
)
られた胸や手足を石鹸の白い泡に埋めていた。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
どこからかそら豆を
茹
(
ゆで
)
る青い
匂
(
におい
)
がした。古風な紅白の棒の看板を立てた
理髪店
(
りはつてん
)
がある。
妖艶
(
ようえん
)
な
柳
(
やなぎ
)
が地上にとどくまで
枝垂
(
しだ
)
れている。それから五六
軒
(
けん
)
置いて
錆
(
さび
)
朽
(
く
)
ちた洋館作りの写真館が在る。
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
茹
漢検1級
部首:⾋
9画
“茹”を含む語句
茹蛸
塩茹
茹章魚
茹卵
茹菜
釜茹
丸茹
菜茹
茹豌豆
茹莢
茹矢
茹玉子
茹物
茹涵
茹海老
茹栗
茹小豆
茹初
茹上
真茹
...