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緊乎
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しっかり
ふりがな文庫
“
緊乎
(
しっかり
)” の例文
桂木は
弾
(
はじ
)
き飛ばされたやうに一
間
(
けん
)
ばかり、
筵
(
むしろ
)
を
彼方
(
あなた
)
へ飛び起きたが、片手に
緊乎
(
しっかり
)
と美人を抱いたから、寝るうちも放さなかつた銃を取るに
遑
(
いとま
)
あらず。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
犬は尾を
掉
(
ふ
)
って行こうとしたが、お葉は相変らず
緊乎
(
しっかり
)
抱いていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
両膝を
緊乎
(
しっかり
)
結
(
ゆわ
)
えている由紀を、板の間に抱いたまま、手を離そうにも、
頭
(
かぶり
)
をふり、頭を
掉
(
ふ
)
って、目を結えたのをはずしませんから、見くびって、したたかくい込んでいた蚊の奴が
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「むむ、上の岩に
緊乎
(
しっかり
)
結び付けてある。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
台場
(
だいば
)
の
停車場
(
ステエション
)
から
半道
(
はんみち
)
ばかり、
今朝
(
けさ
)
此
(
この
)
原へかゝつた時は、
脚絆
(
きゃはん
)
の
紐
(
ひも
)
も
緊乎
(
しっかり
)
と、
草鞋
(
わらじ
)
もさツ/\と新しい
踏心地
(
ふみごこち
)
、一面に霧のかゝつたのも、味方の
狼煙
(
のろし
)
のやうに
勇
(
いさま
)
しく
踏込
(
ふみこ
)
むと、さあ、
一
(
ひと
)
ツ
一
(
ひと
)
ツ
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
薫
(
かおり
)
の高い薬を噛んで口移しに含められて、膝に抱かれたから、一生懸命に
緊乎
(
しっかり
)
縋
(
すが
)
り着くと、背中へ廻った手が空を
撫
(
な
)
でるようで、娘は
空蝉
(
うつせみ
)
の
殻
(
から
)
かと見えて、
唯
(
たっ
)
た二晩がほどに、糸のように
瘠
(
や
)
せたです。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
緊
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
乎
漢検準1級
部首:⼃
5画
“緊”で始まる語句
緊
緊張
緊縛
緊要
緊那羅
緊迫
緊縮
緊褌
緊着
緊密