)” の例文
これをぶるに、ブラウニングの信仰は、精神の難関をしのぎ、疑惑を排除して、光明の世界に達したるものにして永年の大信は世を終るまで動かざりき。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
劉秉忠はがく内外を兼ね、しき三才をぶ、釈氏しゃくしよりおこって元主を助け、九州を混一こんいつし、四海を併合す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
専門たるりつれきえきのほかに道家どうかの教えにくわしくまたひろじゅぼくほうめい諸家しょかの説にも通じていたが、それらをすべて一家のけんをもってべて自己のものとしていた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
出納庶務から人事の一切をべ、学堂の機密にも参じ外部の交渉にも当って、あたかも大蔵と内務と外務とを兼掌していたから、任務は頗る重くて極めて困難であった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
かくの如く地球上幾多の竹類は上述の如く、これを二十二属にぶるを得べく、これらの諸属は更にこれを四族に大別するを得べし。故に竹小科はこの四族より成るを知る。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
聡明そうめい驚くべく、学は顕密をべ、もっとも止観にふかかったと云われている。真の学僧気質かたぎで、俗気が微塵みじんほども無く、深く名利みょうりにくんで、断岸絶壁の如くに身の取り置きをした。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)