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窮鳥
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きゅうちょう
ふりがな文庫
“
窮鳥
(
きゅうちょう
)” の例文
「いや、彼はたのむ所がなくて、わが
懐
(
ふところ
)
に投じてきた
窮鳥
(
きゅうちょう
)
だ。それを殺すは、
飼禽
(
かいどり
)
を
縊
(
くび
)
るようなもの。玄徳こそ、義のない人間といわれよう」
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
要らぬ匿い立てとは何を申すか! よしんば当院に逃げ込んだがまことであろうと、
窮鳥
(
きゅうちょう
)
ふところに入る時は
猟夫
(
りょうふ
)
もこれを殺さずと申す位じゃ。
旗本退屈男:06 第六話 身延に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
野蛮人社会に聖人君子を気取っているほど損なことはない。私は国分を撲って、初めて存在を認められた。級長も腕力がないと勢力がない。実際
窮鳥
(
きゅうちょう
)
だった。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
窮鳥
(
きゅうちょう
)
ふところに入れば猟師もこれを殺さず——そんなむずかしい言葉は知らないが、お妙の言ったそんなような意味のことが、ハッタと壁辰の十手を叩き落としたのだ。そうだ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
窮鳥
(
きゅうちょう
)
懐
(
ふところ
)
に入れば
猟夫
(
りょうふ
)
もこれを殺さぬ。
怖気
(
おじけ
)
たり
臆病
(
おくびょう
)
な人も、他に信じてかかれば
怖
(
おそ
)
るることがなくなる。僕はこの一時の経験により、自分の心理状態に一大改革を
経
(
へ
)
たように思う。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
康頼
窮鳥
(
きゅうちょう
)
がふところに入る時は
猟師
(
りょうし
)
もこれを殺さないと申しますが。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
懐中
(
ふところ
)
へ入って来た
窮鳥
(
きゅうちょう
)
にたいして、山田八蔵が何を語らったか。彼と大賀弥四郎との関係を考えあわせれば、あえて
詮索
(
せんさく
)
するまでにも及ばない。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ちとそれだけの言いわけでは、そちの風体と言い、
面構
(
つらがま
)
えと言い、主水之介あまりぞっとしないが、
窮鳥
(
きゅうちょう
)
ふところに入らば猟師も何とやらじゃ。では、いかにも匿まってつかわそうぞ。安心せい」
旗本退屈男:02 第二話 続旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「
窮鳥
(
きゅうちょう
)
懐
(
ふとこ
)
ろに入る時は猟師も之を殺さず」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
それは呂布が意識して徐州にほどこした徳ではないが、わしは
天佑
(
てんゆう
)
に感謝する。——今日、呂布が
窮鳥
(
きゅうちょう
)
となって、予に仁愛を乞うのも、天の配剤かと思える。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「返辞はない。ふところにはいった
窮鳥
(
きゅうちょう
)
をむごい
猟師
(
りょうし
)
の手にわたすわけにはゆかぬ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
窮鳥
(
きゅうちょう
)
、
梁山泊
(
りょうざぱく
)
に入って、
果然
(
かぜん
)
、ついに
泊軍
(
はくぐん
)
の動きとなる事
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
地下室の
窮鳥
(
きゅうちょう
)
に、再生の
銅鈴
(
どうれい
)
が友情を告げて鳴ること
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
窮鳥
(
きゅうちょう
)
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
窮
常用漢字
中学
部首:⽳
15画
鳥
常用漢字
小2
部首:⿃
11画
“窮”で始まる語句
窮
窮屈
窮命
窮鼠
窮迫
窮地
窮余
窮乏
窮窟
窮策