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窓框
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まどわく
ふりがな文庫
“
窓框
(
まどわく
)” の例文
そして次の瞬間、引込んだ老人の影を追ふやうに、
窓框
(
まどわく
)
に手を掛けた平次の身體が、輕々と窓に
撥
(
は
)
ね上がつて、老人の部屋へ飛込んでゐたのです。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「おいいつけで、外から
窓框
(
まどわく
)
の
拭
(
ふ
)
き掃除をしておりやしたが、何か、えらいこッても持ち上がったんでございますか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
真っすぐな白く削られた
間柱
(
まばしら
)
や新しく
鉋
(
かんな
)
をかけられた扉や
窓框
(
まどわく
)
は、特に朝、木材が露に
涵
(
うるお
)
っているときには、清潔で風通しが良さそうな外観をあたえ
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
もし無我夢中の裡に
窓框
(
まどわく
)
に片手を掛けなかったなら、あるいは、そのうちに矢筈が
萎
(
しな
)
び
鏃
(
やじり
)
が抜けるかして、結局直下三丈の地上で粉砕されたかもしれなかったのである。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
彼は一つ一つの踊り場に立ち止まって、もの珍しげにあたりを見回した。一階目の踊り場では、
窓框
(
まどわく
)
がすっかり取りはずしてあった。『あの時はこんな事はなかった』と彼は考えた。
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
▼ もっと見る
「こんどは
窓框
(
まどわく
)
と窓の戸との隙間と、それから壁の
襖
(
ふすま
)
の隙間に、紙をはるんだよ」
空襲警報
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
眼の前の建築群と建築群との狭い間から斜の光線に
掬
(
すく
)
い上げられ花園のスカートを着けた賭博場の白い建物や、大西洋の水面の切端の遠望が、小田島の向うホテル五階の
窓框
(
まどわく
)
の高さに止る。
ドーヴィル物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
広いチャペルの左右には幾つかの長方形の
窓框
(
まどわく
)
を
按排
(
あんばい
)
して、更に太い線に
纏
(
まと
)
めた大きな窓がある。その一方の
摺硝子
(
すりガラス
)
は白く午後の日に光って、いかにも岡の上にある夏期学校の思をさせた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「引窓の戸はこれだけしか開きませんよ、精々六寸くらゐですね。それに
窓框
(
まどわく
)
に釘が出てゐるのは驚いたなア」
銭形平次捕物控:210 飛ぶ女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何の気もなく
爪先立
(
つまさきだ
)
ちになり、上の
窓框
(
まどわく
)
へ手をかけると、不意に! 窓の隙からその手をグイとつかみ取りに引き込まれて、
格子
(
こうし
)
へ
絡
(
から
)
みつけるように、強く
捻
(
ね
)
じつけられてしまった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そればかりでは無い。
窓框
(
まどわく
)
の内側は、ほんの少しではあったが血が付いて居た筈だ、それに、庭には足跡も無いのに、淡い雪の上に、双刃の短刀が突っ立って居た、——真っ直ぐに、大地に二三寸も突っ立って居たのだ、上から
投
(
ほう
)
ったことは疑もない」
笑う悪魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
窓
常用漢字
小6
部首:⽳
11画
框
漢検1級
部首:⽊
10画
“窓”で始まる語句
窓
窓硝子
窓際
窓掛
窓外
窓枠
窓帷
窓側
窓下
窓辺