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碧空
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へきくう
ふりがな文庫
“
碧空
(
へきくう
)” の例文
碧空
(
へきくう
)
をかすめた一
抹
(
まつ
)
の煙を見ると、盤河の畔は、みな袁紹軍の兵旗に満ち、
鼓
(
こ
)
を鳴らし、
鬨
(
とき
)
をあげて、公孫瓚の逃げ路を、八方からふさいだ。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
仰ぎ見る
大檣
(
たいしょう
)
の上高く戦闘旗は
碧空
(
へきくう
)
に
羽
(
は
)
たたき、煙突の
煙
(
けぶり
)
まっ黒にまき上り、
舳
(
へさき
)
は海を
劈
(
さ
)
いて
白波
(
はくは
)
高く両舷にわきぬ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
待たせておいた車を駆って、いよいよ湖岸西北方、故人が涙を
呑
(
の
)
んだ例のマンガン鉱山を、南方の
碧空
(
へきくう
)
に仰いだ小山の
麓
(
ふもと
)
に、石橋弥七郎氏の墓を
訪
(
おとな
)
う。
墓が呼んでいる
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
二人の頭の上では二百十一日の阿蘇が
轟々
(
ごうごう
)
と百年の不平を限りなき
碧空
(
へきくう
)
に吐き出している。
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そうして、
石碣
(
せきけつ
)
の矢をつがえると、折から空の高くを飛び過ぎて行く渡り鳥の群に向って狙いを定める。弦に応じて、
一箭
(
いっせん
)
たちまち五
羽
(
わ
)
の大鳥が
鮮
(
あざ
)
やかに
碧空
(
へきくう
)
を切って落ちて来た。
名人伝
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
▼ もっと見る
碧空
(
へきくう
)
澄める所には白雲高く飛んで
何処
(
いづこ
)
に行くを知らず、
金風
(
きんぷう
)
そよと渡る庭の
面
(
おも
)
には、葉末の露もろくも散りて空しく
地
(
つち
)
に玉砕す、秋のあはれは
雁
(
かり
)
鳴きわたる月前の半夜ばかりかは
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
やがて武蔵野の
碧空
(
へきくう
)
にも、赤とんぼの潮流が、旅人の笠の上に流れて来ましょう。ことに峡谷の山ふところ、
高麗
(
こま
)
の
郷
(
ごう
)
高麗村の部落は、もう何もかも秋めいています。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
碧
漢検準1級
部首:⽯
14画
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
“碧”で始まる語句
碧
碧血
碧玉
碧眼
碧梧桐
碧落
碧瑠璃
碧色
碧潭
碧々