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真前
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まんまえ
ふりがな文庫
“
真前
(
まんまえ
)” の例文
旧字:
眞前
敏捷
(
すばや
)
い事……
忽
(
たちま
)
ち
雪崩
(
なだ
)
れ込む乗客の
真前
(
まんまえ
)
に大手を振って、ふわふわと入って来たのは、
巾着
(
きんちゃく
)
ひだの青い帽子を
仰向
(
あおむ
)
けに
被
(
かぶ
)
った、
膝切
(
ひざきり
)
の洋服
扮装
(
いでたち
)
の女で
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
正面の入口の
真前
(
まんまえ
)
には、玉蜀黍を
撒
(
ま
)
いている一人の少女のまわりに、おびただしい鳩の一群が集っていて
幻滅
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
しつかりした跫音が彼女の
真前
(
まんまえ
)
にとまるとはじめて劉子は顔を上げて、きつぱりした態度で伊曾をまともに
視
(
み
)
た。その
眸
(
ひとみ
)
は
殆
(
ほとん
)
ど彼等の恋愛を詰問するかの様に智によつて澄みかへつてゐた。
青いポアン
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
因
(
ちな
)
みに西洋婦人がオルガンを
弾
(
ひ
)
いた。丁度私の
真前
(
まんまえ
)
だったから、私は好奇心をもって眺めた。西洋人の女というものは
郷里
(
くに
)
で二三度見かけたばかりだった。その一人は顔に網を張っていた。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
また
的皪
(
てきれき
)
と春に照る梅を庭に植えた、また
柴門
(
さいもん
)
の
真前
(
まんまえ
)
を流れる小河を、垣に沿うて
緩
(
ゆる
)
く
繞
(
めぐ
)
らした、家を見て——無論
画絹
(
えぎぬ
)
の上に——どうか
生涯
(
しょうがい
)
に一遍で好いからこんな所に住んで見たいと
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
その時たまたま話しに来た人は、昔馴染の
金心異
(
きんしんい
)
という人で、手に提げた
折鞄
(
おりかばん
)
を破れ机の上に置き、
長衫
(
ながぎ
)
を脱ぎ捨て、わたしの
真前
(
まんまえ
)
に坐した。犬を恐れるせいでもあろう。心臓がまだ
跳
(
おど
)
っている。
「吶喊」原序
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
そうして海を
真前
(
まんまえ
)
に控えた高い三階の上層の一室に入った。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
“真”で始まる語句
真
真似
真面目
真実
真直
真中
真紅
真暗
真赤
真鍮