“目當(めあ)” の例文
新字:目当
駕籠(かご)なんぞに窮屈(きうくつ)な思(おも)ひをして乘(の)つてゐるよりは、輕(かる)い塵埃(ほこり)の立(た)つ野路(のぢ)をば、薄墨(うすずみ)に霞(かす)んだ五月山(さつきやま)の麓(ふもと)を目當(めあ)てに歩(ある)いてゐた方(はう)が、どんなに樂(たの)しみか知(し)れなかつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
我欲(がよく)の目當(めあ)てが明(あき)らかに見(み)えねば笑(わら)ひかけた口(くち)もとまで結(むす)んで見(み)せる現金(げんきん)の樣子(やうす)まで、度〻(たび/\)の經驗(けいけん)に大方(おほかた)は會得(えとく)のつきて、此家(このや)にあらんとには金(かね)づかひ奇麗(きれい)に損(そん)をかけず
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)