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物言
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ものいい
ふりがな文庫
“
物言
(
ものいい
)” の例文
武芸者気質
(
ぶげいしゃかたぎ
)
で、一心斎は竜之助の剛情が
赫
(
かっ
)
と
癪
(
しゃく
)
に触ったものですから、自身立合おうという。飛んだ
物言
(
ものいい
)
になったが、事は面白くなった。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
たとえば冒頭の「いづれの
御時
(
おほんとき
)
にか、
女御
(
にようご
)
更衣
(
かうい
)
あまたさぶらひ給ひけるなかに」云々の語法は、今もなお上品な
物言
(
ものいい
)
の婦人に用いられている。
『新訳源氏物語』初版の序
(新字新仮名)
/
上田敏
(著)
薔薇
(
ばら
)
の花は
頭
(
かしら
)
に咲て活人は絵となる世の中独り文章
而已
(
のみ
)
は
黴
(
かび
)
の生えた
陳奮翰
(
ちんぷんかん
)
の四角張りたるに
頬返
(
ほおがえ
)
しを附けかね又は舌足らずの
物言
(
ものいい
)
を学びて口に
涎
(
よだれ
)
を
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
何時
(
いつ
)
の頃であったか、多分その翌年頃の夏であったろう、その年
重
(
おも
)
にお島の手に
委
(
まか
)
されてあった、
僅
(
わずか
)
二枚ばかりの蚕が、
上蔟
(
じょうぞく
)
するに
間
(
ま
)
のない或日、養父とごたごたした
物言
(
ものいい
)
の
揚句
(
あげく
)
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
お徳はどうかすると
譏謔
(
あてこすり
)
を言い兼ないがお源さんにそんなことでもすると大変よ、
反対
(
あべこべ
)
に
物言
(
ものいい
)
を附けられてどんな目に
遇
(
あ
)
うかも知れんよ、私はあの亭主の磯が気味が悪くって成らんのよ。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
心緒
(
こころばえ
)
無
レ
美
よしなき
女は、
心
(
こころ
)
騒敷
(
さわがしく
)
眼
(
まなこ
)
恐敷
(
おそろしく
)
見出
(
みいだ
)
して、人を怒り言葉
※
(
あららか
)
に
物言
(
ものいい
)
さがなく、
口
(
くち
)
※
(
きき
)
て人に先立ち、人を
恨
(
うらみ
)
嫉
(
ねた
)
み、我身に誇り、人を
謗
(
そし
)
り笑ひ、
我
(
われ
)
人
(
ひと
)
に
勝貌
(
まさりがお
)
なるは、皆女の道に
違
(
たがえ
)
るなり。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
あのたおやかな古文の妙、たとえば
真名盤
(
まなばん
)
の
香
(
こう
)
を
炷
(
た
)
いたようなのが、現代のきびきびした
物言
(
ものいい
)
に移されたとき、どんな珍しい匂が生じるだろう。
『新訳源氏物語』初版の序
(新字新仮名)
/
上田敏
(著)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“物言”で始まる語句
物言ふ術
物言掛長