牛頭ごづ)” の例文
曳出ひきだされた飛脚ひきやくは、人間にんげんうして、こんな場合ばあひもたげるとすこしもかはらぬつらもたげて、ト牛頭ごづかほ見合みあはせた。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
牛頭ごづ天王は祇園精舎の鎮守の神であるが、それに観音を礼拝していたのである。孝徳天皇がご病気であったので、宮中に参内して修法をした結果終にご恢復遊ばされた。
或は牛頭ごづ、或は馬頭めづ、或は三面六臂の鬼の形が、音のせぬ手を拍き、聲の出ぬ口を開いて、私を虐みに參りますのは、殆ど毎日毎夜のことと申してもよろしうございませう。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
閻魔王、青き牛頭ごづ馬頭めづ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
牛頭ごづの獄卒です。
或は牛頭ごづ、或は馬頭めづ、或は三面六臂さんめんろつぴの鬼の形が、音のせぬ手を拍き、声の出ぬ口を開いて、私をさいなみに参りますのは、殆ど毎日毎夜のことと申してもよろしうございませう。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
みぎ一體いつたい牛頭ごづ馬頭めづの、あの、誰方どなた御存ごぞんじの——たれ御存ごぞんじなものですか——牛頭ごづおにざうがあつたが、砂埃すなほこりまみれたうへへ、かほ半分はんぶん、べたりとしやぼんをながしたやうに
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
兎に角さう云ふいろ/\の人間が、火と煙とが逆捲く中を、牛頭ごづ馬頭めづの獄卒にさいなまれて、大風に吹き散らされる落葉のやうに、紛々と四方八方へ逃げ迷つてゐるのでございます。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ときのよ、おれかほたからうが、牛頭ごづかほも、そりやせたかつた。」
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)