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無銘
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むめい
ふりがな文庫
“
無銘
(
むめい
)” の例文
「拙者のは此通り此處にある。中身は
無銘
(
むめい
)
の相州物、
目貫
(
めぬき
)
は赤銅と金で
牡丹
(
ぼたん
)
、
柄糸
(
つかいと
)
は少し汚れたがそつくり其儘だらう」
銭形平次捕物控:173 若様の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
亭「へい良いお
鑑定
(
めきゝ
)
で
入
(
いら
)
っしゃいまするな、恐入りました、
仰
(
おお
)
せの通り
私共
(
わたくしども
)
仲間の者も
天正助定
(
てんしょうすけさだ
)
であろうとの評判でございますが、
惜
(
お
)
しい事には何分
無銘
(
むめい
)
にて残念でございます」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
無銘
(
むめい
)
の
皓刀
(
こうとう
)
、ふたたび、八相の天に振りかぶって、
双眸
(
そうぼう
)
らんらん、四面に構えた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
出し治助どん去月の
幾日頃
(
いくかごろ
)
だの治助中市と思ひました
桃林寺
(
たうりんじ
)
門前の
佐印
(
さじるし
)
か三間町の
虎公
(
とらこう
)
か
何
(
いづ
)
れ此兩人の中だと思はれますと
云
(
いへ
)
ば十兵衞
成程々々
(
なるほど/\
)
斯
(
かう
)
つと十日は治助どんは
燒物
(
やきもの
)
獅子
(
しし
)
の
香爐
(
かうろ
)
新渡
(
しんと
)
の
皿
(
さら
)
が五枚松竹梅三
幅對
(
ふくつゐ
)
の
掛物
(
かけもの
)
火入
(
ひいれ
)
が
一個
(
ひとつ
)
八寸
菊蒔繪
(
きくまきゑ
)
重箱
(
ぢうばこ
)
無銘
(
むめい
)
拵
(
こしら
)
へ付脇差二尺五寸
瓢箪
(
へうたん
)
の
透
(
すか
)
しの
鍔
(
つば
)
目貫
(
めぬき
)
龍
(
りよう
)
の丸は頭
角
(
つの
)
縁
(
ふち
)
は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
見た人があつて、恐ろしく
錆
(
さ
)
びて居る上に
無銘
(
むめい
)
だが、彦四郎
貞宗
(
さだむね
)
に間違ひはない、若し間違ひだつたら、俺の
損
(
そん
)
といふことにして、現金十兩で買ふがどうだ、といふ話でさ
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
小刀は日頃の物であったが、大刀は、仕官以後は遠慮して差さなかった例の
無銘
(
むめい
)
——しかし
肥前長光
(
ひぜんながみつ
)
ともいわれている——愛刀
物干竿
(
ものほしざお
)
を、久しぶりに、その
腰間
(
ようかん
)
に、長やかに横たえていた。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これから先もこの
無銘
(
むめい
)
の刀が、幾多の血を吸うべき運命をもつのであろう。法月弦之丞という持主の白骨となる日が来た後も、人手から人手へ転々として、愛慾の血にぬられて行くに違いない。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は、
無銘
(
むめい
)
二尺七、八寸の大刀を静かに抜かんとしている。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“無銘”の意味
《名詞》
刀剣や書画などに製作者の銘が記されていないこと。また、そのようなもの。
(出典:Wiktionary)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
銘
常用漢字
中学
部首:⾦
14画
“無銘”で始まる語句
無銘摺