気風きふう)” の例文
旧字:氣風
四十年来の閲歴えつれき聞人達もんじんたち気風きふう呑込のみこみたれば、たゞ諸名家しよめいか御休息所ごきうそくじよを作り、御褒美ごほうびにはうめぽんづゝうゑくだされと、かね卑劣ひれついでざる名案めいあんうめぽん寄附主きふぬし
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
仏さまのためには、どんな艱難辛苦かんなんしんくもいとわない、命なんかいつでもすてるという気風きふうなんだ。
少年探偵団 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
氏のめにはかれば、たとい今日の文明流に従って維新後いしんごさいわいに身をまっとうすることを得たるも、みずからかえりみてわが立国りっこくめに至大至重しだいしちょうなる上流士人の気風きふうがいしたるの罪を引き
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「いいえ、只の百姓でござります。家代々の水呑み百姓でござりまするが、三河者みかわもの権現様ごんげんさまの昔から、意地と我慢と気の高いのが自慢の気風きふうでござりまする。それゆえ頂きましては——」
数百千年養い得たる我日本武士の気風きふうそこなうたるの不利は決して少々ならず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)