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根負
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こんま
ふりがな文庫
“
根負
(
こんま
)” の例文
兎に角あの女には
根負
(
こんま
)
けがする。たとひ逢ふと云はないまでも、おれと一度話さへすれば、きつと手に入れて見せるのだがな。
好色
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
所長もとうとう
根負
(
こんま
)
けして、それでは調べて見るもよかろう。漢方の薬でも効くのがあるからと、やっとのことでお許しが出たのであった。
地震なまず
(新字新仮名)
/
武者金吉
(著)
そのうちに雨はますます降りしきるので、半七もさすがに
根負
(
こんま
)
けがして、丁度通りかかった
空
(
から
)
駕籠をよび留めて、ひとまず神田の家へ帰った。
半七捕物帳:53 新カチカチ山
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
けれど和太郎さんのおかあさんは、じぶんの考えをいつまでもいいはるので、芝田さんもとうとう
根負
(
こんま
)
けしてしまって
和太郎さんと牛
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
あなたがよくあたし達を
根負
(
こんま
)
けさしてしまうようなお話をして下さるのに、朝ほどいい時はたしかにないことよ。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
▼ もっと見る
仲々打開けませんでしたが、私が繰返し繰返し頼むものですから、兄も
根負
(
こんま
)
けをしたと見えまして、とうとう一ヶ月来の胸の秘密を私に話してくれました。
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そればかりでなく、この二、三日は武蔵も
根負
(
こんま
)
けしたか、鍬を持たないのである。防いでも防いでも濁流になる耕地に立って、終日黙然と何か考えこんでいた。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
で、とうとうお民の方が
根負
(
こんま
)
けして、自分でお浜の家に出かけることになった。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
そこはありのほうが
勇敢
(
ゆうかん
)
で、
友
(
とも
)
の
屍
(
かばね
)
の
上
(
うえ
)
を
乗
(
の
)
り
越
(
こ
)
えて、
目的
(
もくてき
)
に
向
(
む
)
かって
前進
(
ぜんしん
)
をつづけるというふうで、この
無抵抗
(
むていこう
)
の
抵抗
(
ていこう
)
には、こちらが、かえって
根負
(
こんま
)
けをしてしまったよ。そのとき、
感
(
かん
)
じたんだ。
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そいでも
口惜
(
くや
)
しさが一杯でしたよって、
暫
(
しばら
)
くの
間
(
あいだ
)
男がペコペコお辞儀するのんじいッと黙って
睨
(
にら
)
みつめてましたけど、とうど
根負
(
こんま
)
けしてしもて、たッた一と言「よろしいです」いうてしまいました。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
しかしどこまで行っても際限がないので、こっちもしまいに
根負
(
こんま
)
けがして、途中から空しく引っ返して来た。こういう訳で、かれの居どころはたしかに突き留められなかった。
半七捕物帳:30 あま酒売
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
根負
(
こんま
)
けのかたちである。とうとう信長から云い出した。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朝倉先生も、それにはとうとう
根負
(
こんま
)
けして
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
負
常用漢字
小3
部首:⾙
9画
“根”で始まる語句
根
根柢
根性
根方
根元
根本
根太
根気
根岸
根津