有機體いうきたい)” の例文
新字:有機体
わたくしかんがへではこれそも/\生活せいくわつづくべきものだらうと。また有機體いうきたい下等かとうればけ、よりすくなものかんずるのでらうと、其故それゆゑによりよわ刺戟しげきこたへるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
彼等かれらいのちは、いつのにかたがひそこまでつた。二人ふたり世間せけんかられば依然いぜんとして二人ふたりであつた。けれどもたがひからへば、道義上だうぎじやうはなこと出來できないひとつの有機體いうきたいになつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
何しろ幾百年來ねんらい腐敗ふはいしたあらゆる有機體いうきたいの素を吸込すひこむで、土地はしツけてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)