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有司
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いうし
微賤の一
僧侶吉宗ぬしの
落胤と稱し
政府に
迫る事急にして其
證跡も明かなれば天下の
有司彼に
魅入られ既にお
世繼と
仰がんと爲たりしを
私に
一個の
秘密がある、
此秘密は
私と、
私の
腹心の三十七
名の
水兵と、
帝國海軍部内の
某々有司の
他には、
誰も
知つて
居る
者は
無いのです、また、
决して、
他に
洩すまじき
秘密ですが
殺さば殺さるゝ其條目は
脱れ難し如何はせんと計りにて
霎時思案に
暮たるがやう/\思ひ
附ことありてや
一個點頭有司に命じ庄兵衞の母お
勝。