かへ)” の例文
少しもお前の料簡が妾の腹には合点のみこめぬ、能くまあ思案仕直して親方様の御異見につい従ふては下されぬか、お前が分別さへかへれば妾が直にも親方様のところへ行き
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
草鞋をぬいで宿屋の二階で二人が向ひ合つた時は、生きかへつたやうな思ひがした。
伊良湖の旅 (新字旧仮名) / 吉江喬松(著)
知ざるいと淺慮あさはかな思し召和君あなた戸外おもてへもお出なさらずうちのみ居て書物ばかり讀で御座るが上もなき親不孝にて御座りませうと言はれて此方こなた面色めんしよくかへコレ忠兵衞和郎そなたは氣でもちがひしか學問もせず遊び歩行あるかば親不孝共もいふけれど吾儕わしは性來好でもありすゝめられても遊には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)