ぐらし)” の例文
十七ばかりになる娘との親子三人ぐらしであった、ところがこのうちというのは、世にも哀れむべき、癩病らいびょう血統すじなので、娘は既に年頃になっても、何処どこからも貰手もらいてがない、娘もそれをさとったが、偶然ふと
千ヶ寺詣 (新字新仮名) / 北村四海(著)
それは「一日ぐらし」というのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
同者まことと思ひ私は相摸領さがみりやう御殿場の者にて小前こまへの百姓條七と云者だが上田じやうでんが六石三斗中田が七枚半山が七ツあれ親子おやこ三人ぐらしゆゑ十日や廿日は麥飯むぎめしさへ承知しようちなれば貴殿あなた一人位は苦にはせぬ其中に何あきなひでもするか但しはまた奉公ほうこうにでも出るかよも死ぬにはましで有うからおれ在所ざいしよへ御座れと深切しんせつに云ければ九郎兵衞夫は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)