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旱天
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かんてん
ふりがな文庫
“
旱天
(
かんてん
)” の例文
ところが、あいにくな
旱天
(
かんてん
)
つづき。大夏の太陽は
火龍
(
かりょう
)
というもおろかである。満天すべて
熱玻璃
(
ねつはり
)
のごとく、今日も一片の雲さえ見あたらない。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
折からの
旱天
(
かんてん
)
にも
滅
(
め
)
げず、満々たる豊かさをひびかせて、富士の裾野のいかにも水々しい若さを鮮やかに印象している。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
博士が燻製にあこがれること、実に、
旱天
(
かんてん
)
が
慈雨
(
じう
)
を待つの想いであった。秘書は、びっくりして、
引込
(
ひっこ
)
んだ。
時限爆弾奇譚:――金博士シリーズ・8――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼の芸術を惜しむ人々に
旱天
(
かんてん
)
の
慈雨
(
じう
)
のような喜びを与えたが、それから四年を経た一八九〇年に、さらに
彫心鏤骨
(
ちょうしんるごつ
)
の苦心の余になる力作を発表して世を驚かした。
クロイツェル・ソナタ:02 解題
(新字新仮名)
/
米川正夫
(著)
六時半、赤沢ノ小屋を見舞う、此処は昨今の
旱天
(
かんてん
)
続きで容易に水を得られぬから、宿泊出来ぬそうだ。
穂高岳槍ヶ岳縦走記
(新字新仮名)
/
鵜殿正雄
(著)
▼ もっと見る
きくだに
妖艶
(
ようえん
)
、その面影もさながらに
彷彿
(
ほうふつ
)
できるへび使いの美人行者、そもなんの目的をもって三人の小町娘をさらい去ったか、疑問はただその一点! 日は
旱天
(
かんてん
)
、駕籠は
韋駄天
(
いだてん
)
。
右門捕物帖:17 へび使い小町
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
またさきほどお
話
(
はなし
)
したように、
落
(
お
)
ち
葉
(
ば
)
や、
苔類
(
こけるい
)
が
水
(
みづ
)
を
多
(
おほ
)
く
含
(
ふく
)
み、したがつて、
地中
(
ちちゆう
)
にも
多量
(
たりよう
)
の
水分
(
すいぶん
)
をしみこませますから、たとひ
旱天
(
かんてん
)
が
久
(
ひさ
)
しく
續
(
つゞ
)
いても
森林
(
しんりん
)
はその
保
(
たも
)
つてゐる
水分
(
すいぶん
)
を
徐々
(
じよ/\
)
に
流
(
なが
)
し
出
(
だ
)
し
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
いかなる
旱天
(
かんてん
)
にも
涸
(
か
)
れたことがないというのである。
葛飾土産
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
このときの陸遜の顔はちょうど
旱天
(
かんてん
)
に雨雲を見たように、何ともいえぬ歓びを明るい眉にあらわしていた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旱天
(
かんてん
)
に慈雨——猿楽の日の夕立のように——雲上人たちは、息をついた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旱
漢検1級
部首:⽇
7画
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
“旱”で始まる語句
旱
旱魃
旱雲
旱害
旱地忽律
旱損
旱炎
旱田
旱芹
旱苗