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數衛
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かずゑ
藁で
編んだ
莚の
敷いてある
爐邊で、
數衛のこしらへて
呉れた
味噌汁はお
茄子の
皮もむかずに
入れてありました。たゞそれが
輪切りにしてありました。
お
雛の
父親の
名は
數衛と
言つて
村でもきたないので
評判な
髮結ですとは、
前にもお
話して
置いたと
思ひます。
數衛の
家は
村の
中でもずつと
坂の
下の
方にありました。
父さんの
小學校友達に
扇屋の
金太郎さんといふ
子供がありましたが、その
金太郎さんの
家よりもまだずつと
下の
方でした。