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敲
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たゝき
格子戸作になつて
居ましてズーツと
洗出の
敲、
山づらの一
間余もあらうといふ
沓脱が
据ゑてあり、
正面の
処は
銀錆の
襖にチヨイと
永湖先生と
光峨先生の
合作の
薄墨附立書と
云ふので
肉の
破る程に打
敲ければ彌十は是に
堪兼アツと
叫んで泣出しアヽ御
免し
下されよ何事も
皆包まず申上ます/\と詫けるに然らば白状すべしと
責を
止め猶強情に
陳ずれば
餘計に
痛いめを
宅には小供が三人まであるが、
其等は一切人の
好い亭主に
敲つけておいて、年中近所の
放蕩子息や、若い浮氣娘と一緒になつて、芝居の
總見や、
寄席入りに、
浮々と日を送り、
大師詣とか