敗軍はいぐん)” の例文
敗軍はいぐんしょうは兵をかたらずと申します。ひとたび天目山てんもくざん惨敗ざんぱいをとられた父上が、弓矢をなげうつのご決心は、よくわかっておりまする。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
がツかりしてかへつて、食卓しよくたくにつきながら、把手とつて一箇ひとつ家人かじんしめして、これがめて土偶どぐうかほでもつたら、昨日きのふ敗軍はいぐん盛返もりかへすものをとつぶやくと
あらそひしが一座の中に目玉めだまの八と云ふ惡者は今宵こよひ大いに仕合せわるく一文なしにまけ詮方せんかたつきしかば貸元の多兵衞に向ひコレ親分資本たねかして呉れ餘り敗軍はいぐんせしと云へば多兵衞はなにが二貫や三貫の端錢はしたぜに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「でなくてさえ、味方の敗軍はいぐんに、いらだっている主君には、手もなくそれを信じて、どもを軍罰ぐんばつにかけよという命令をくだしました」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
聞て彦兵衞大いに後悔こうくわいなし道理だうりこそ佐竹家の敗軍はいぐん心にかなはず仕方こそ有るべしと夫より本屋を尋ね天安記てんあんきいへる書物を借出かりいだし隱居の方へ行て咄をするに一向機嫌のなほらぬ樣子なれば彦兵衞も金庫かねぐら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)