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抛棄
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はうき
ふりがな文庫
“
抛棄
(
はうき
)” の例文
彼等
(
かれら
)
が
幾夜
(
いくよ
)
も
踊
(
をど
)
つて
不用
(
ふよう
)
に
歸
(
き
)
した
時
(
とき
)
には、それが
彼等
(
かれら
)
の
歩
(
ある
)
いた
路
(
みち
)
の
傍
(
はた
)
に
埃
(
ほこり
)
に
塗
(
まみ
)
れながら
到
(
いた
)
る
處
(
ところ
)
に
抛棄
(
はうき
)
せられて
散亂
(
さんらん
)
して
居
(
ゐ
)
るのを
見
(
み
)
るのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
されど人間なるが故に、人間たる事実を
軽蔑
(
けいべつ
)
すべからず。人間たる尊厳を
抛棄
(
はうき
)
すべからず。人肉を
食
(
くら
)
はずんば生き難しとせよ。
汝
(
なんぢ
)
とともに人肉を
食
(
くら
)
はん。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし私は創造力の不足と平生の歴史を尊重する習慣とに妨げられて、此
企
(
くはだて
)
を
抛棄
(
はうき
)
してしまつた。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
寧
(
むし
)
ろ教会の愚劣と偽善を表白したに過ぎないのだが、驚いたのは
鍛工
(
かぢこう
)
組合の挙動だ——先生が梅子さんと結婚なさる為めに、主義を
抛棄
(
はうき
)
なさるとは、何と云ふ
破廉耻
(
はれんち
)
な言ひ草だ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
しかも私は、こんなに私を愛してくれる彼を絶對に尊敬してるのだ。しかも私はこの愛と偶像とを私は
抛棄
(
はうき
)
しなければならないのだ。私の切ない義務は寂しい一言に含まれてゐた。——「去れ!」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
されど予が身辺の事情は遂に予をして渡英の計画を
抛棄
(
はうき
)
せしめ、
加之
(
しかのみならず
)
予が父の病院内に、一個新帰朝のドクトルとして、多数患者の診療に忙殺さる可き、退屈なる椅子に
倚
(
よ
)
らしめ
了
(
をは
)
りぬ。
開化の殺人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“抛棄”の意味
《名詞》
抛棄(ほうき 「放棄」に「同音の漢字による書きかえ」がなされる)
投げ棄てること。
自分の権利や資格を行使せずに棄てること。
(出典:Wiktionary)
抛
漢検1級
部首:⼿
7画
棄
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
“抛”で始まる語句
抛
抛擲
抛物線
抛出
抛込
抛下
抛入
抛却
抛合
抛打