承引しょういん)” の例文
何時いつ何處どこで、如何どうしてうて、如何どう言寄いひよって、如何どん誓言せいごんをしたかは、あるきながらはなしませうほどに、承引しょういんしてくだされ、今日けふ婚禮こんれいさすることを。
「ご承引しょういんのうえは、それがしと虎之助とらのすけどのとにて、四郎勝頼かつよりのありかをたしかめ引っとらえてまいりましょうか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大いに怪しい点があってもこれをとし、自分が承引しょういんしかねる場合にはまったくこれを異論なるかのごとくとがむるは、その害の及ぼすところ広くかつ大きい。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「ぷッ! うウ、それでは、何とあっても承引しょういん出来ぬ。この山城に恥をかかすと言わるるのかッ?」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
と、そういう評定ひょうじょうもしたのであったが、本間党と渋谷党とが、承引しょういんしようとはしなかった。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
シ、真剣の場を踏んだ、ク、クッ屈強な奴ばらをそちの眼で選んでナ、迎えが来ておるで、その者とともに三十名、夜あけを待って早々江戸へ向かってもらいたいのじゃ。よいか、しかと承引しょういんしたな
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「これはこれは早速のご承引しょういん、主人どれほどにか喜びましょう」
北斎と幽霊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ロミオ おゝ、承引しょういんしたぞ。……おもてしらべてよう。
「条々、承引しょういんつかまつった。よろしくお扱いをねがう」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さっそくのご承引しょういんかたじけなくぞんじます」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とても承引しょういんをしないにきまっている。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
信輔すぐに承引しょういんした。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)