“しょういん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
承引50.0%
松陰20.0%
墻院5.0%
小引5.0%
松隠5.0%
正因5.0%
相印5.0%
請引5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ご承引しょういんのうえは、それがしと虎之助とらのすけどのとにて、四郎勝頼かつよりのありかをたしかめ引っとらえてまいりましょうか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これを聞いていた松陰しょういん先生は、平生は女子のごとくやさしくしてめったに大声だも発せぬ人であったにかかわらず、この時にかぎり声をはげまして
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
また、道士どうしたちの住む墻院しょういん、仙館は、峰谷々にわたり、松柏しょうはくをつづる黄や白い花はましらや鶴の遊ぶにわといってもよいであろうか。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
懐之は横山湖山のあざなである。湖山が『湖山楼詩屏風』二巻を刻したのは弘化五年二月以後嘉永改元のころである。巻首の小引しょういんには「弘化丁未春日」としてある。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この行状は文化十一年の頃幽林の長子竹渓ちくけい典と三子松隠しょういん混との二人が亡父の詩稿を編輯へんしゅうし、『幽林先生遺稿』と題して四方の君子に題言批評を乞わんとした時これをつくったものであろう。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しかし右のようにいえば、愚禿の二字は独り真宗に限った訳でもないようであるが、真宗は特にこの方面に着目した宗教である、愚人、悪人を正因しょういんとした宗教である。
愚禿親鸞 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
十八史略までは素読そどくを授かった覚えのある七兵衛は、「我をして洛陽負郭二頃らくようふかくにきょうでんあらしめば、いずくんぞよく六国の相印しょういんびんや」
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
幾時間か坐禅を組み、濶然と醒めて山を降り、天幕の入口で漢訳の法華経を読んでいると、あるじと思われる四十ばかりのチャンタン人が出てきて天幕へ請引しょういんしてくれた。
新西遊記 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)