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払拭
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ふっしょく
ふりがな文庫
“
払拭
(
ふっしょく
)” の例文
郭淮
(
かくわい
)
の進言に面目をとどめた
張郃
(
ちょうこう
)
は、この一戦にすべての汚名を
払拭
(
ふっしょく
)
せんものと、意気も新たに、五千余騎を従えて、
葭萌関
(
かぼうかん
)
に馬を進めた。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一度この思想にまで戻って考えることが、生活と娯楽という対立を
払拭
(
ふっしょく
)
するために必要である。娯楽の観念の
根柢
(
こんてい
)
にも
形而上学
(
けいじじょうがく
)
がなければならぬ。
人生論ノート
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
赤道に近いにも拘わらず印度洋を
払拭
(
ふっしょく
)
して来る風が、多量の水蒸気を齎らすのに反して、北は
西蔵
(
チベット
)
高原から吹きつける暑熱の乾燥した風であるために、南と北では
高山の雪
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
恋慕の情とを忘れてしまいたい、心の奥に映っているかの人の美貌を
払拭
(
ふっしょく
)
して、
煩悩
(
ぼんのう
)
を断ち切ってしまいたい、自分の行為は狂的に見えるかも知れないけれども、自分は今
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「
呪
(
のろ
)
わば
穴
(
あな
)
二つだ!」と、
彼
(
かれ
)
は、いいながら、
石塊
(
せきかい
)
を
投
(
な
)
げつけて、一
撃
(
げき
)
のもとに、かえるもとかげももろともに
粉砕
(
ふんさい
)
して、
目
(
め
)
の
前
(
まえ
)
の
忌
(
い
)
まわしい
光景
(
こうけい
)
を
払拭
(
ふっしょく
)
しようと
気
(
き
)
が
焦
(
あせ
)
ったのです。
老工夫と電灯:――大人の童話――
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
『おしばい』とか『絵そらごと』とかいう感じを
払拭
(
ふっしょく
)
することができません。
影男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
口にこそ出さなかったが、他の産業戦士と呼ばれる人々に対して抱いていた、嫉妬めいた感情も一時に
払拭
(
ふっしょく
)
された。その上軍需紙の原料は、何の煩わしさもなく真直ぐに組合へ送られてきた。
和紙
(新字新仮名)
/
東野辺薫
(著)
だが八重の持って来た情報の重要さは、そんな感情をたちまち
払拭
(
ふっしょく
)
した。
風流太平記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
もし、そのクサビが打ってなかったら、秀吉と氏政とは、たちどころに
聯盟
(
れんめい
)
を唱え、天正十三年にはもう徳川氏の名は東海から
払拭
(
ふっしょく
)
されていたにちがいなかった。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“払拭”の意味
《名詞》
払 拭(ふっしょく)
すっかり拭い去ること。
(出典:Wiktionary)
払
常用漢字
中学
部首:⼿
5画
拭
常用漢字
中学
部首:⼿
9画
“払”で始まる語句
払
払暁
払子
払底
払下
払塵
払退
払物
払方
払沢