打疵うちきず)” の例文
年頃としごろ廿一二の女惣身そうしん打疵うちきずおほくしてころし候樣子に相見申候尤も衣類いるゐ紬縞小袖つむぎじまこそで二枚を着し黒純子くろどんすりう模樣もやう織出おりだしの丸おびしめ面部めんぶまゆひだりの方にふるきずあと相見あひみえ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
眉間みけん打疵うちきずを受けました、其の時私は蟠龍軒を始め一同の者を打果うちはたそうかとは思いましたが、予て母の意見もあります事ゆえ、無念を忍んで其の儘帰宅いたしました
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今とは違い毛がないからひたえの処へ三日月みかづきなりに瀬戸物の打疵うちきずが出来ました。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
御助け下され有難く御禮言葉ことばに盡し難し少々は打疵うちきずを受たれども然までの怪我にも是なしと云ながら女房は後藤を熟々よく/\るに月代さかやき蓬々ぼう/\はえまなこするどき六尺有餘の大男なれば又々仰天なし一旦命を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)