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手掌
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てのひら
ふりがな文庫
“
手掌
(
てのひら
)” の例文
却って健康なるを以て、日中は夫婦共に畑に出で鍬鎌を握る為めに、
手掌
(
てのひら
)
は腫れ、腰は痛むも、耐忍して怠らず。
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
枕
(
まくら
)
に
就
(
つ
)
いて
初夜
(
しよや
)
過
(
す
)
ぐる
頃
(
ころ
)
ほひより、
少
(
すこ
)
し
氣候
(
きこう
)
がゆるんだと
思
(
おも
)
ふと、
凡
(
およ
)
そ
手掌
(
てのひら
)
ほどあらうといふ、
俗
(
ぞく
)
に
牡丹
(
ぼたん
)
となづくる
雪
(
ゆき
)
が、しと/\と
果
(
はて
)
しもあらず
降出
(
ふりだ
)
して
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
昨日の雨の名残の
潦
(
みづたまり
)
が路の処々に行く人の姿々を映して居るが、空は
手掌
(
てのひら
)
程の雲もなく美しく晴れ渡つて、透明な空気を岩山の上の
秋陽
(
あきのひ
)
がホカ/\と温めて居た。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
初のうち油断なく
庇
(
かば
)
っていた親鳥も、大きくなるに連れて構わなくなる。石田は雛を畳の上に持って来て米を遣る。段々馴れて
手掌
(
てのひら
)
に載せた米を
啄
(
ついば
)
むようになる。
鶏
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
兄は首にかけている箱から二匹の黒と青との蛇を取出して、
手掌
(
てのひら
)
の上に乗せると、弟は一種の小さい笛を吹く。兄は何か歌いながら、その蛇を踊らせるのである。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
水面は全く水の動揺を収めてこの事件を
毫
(
すこ
)
しも
暗指
(
あんじ
)
してゐる様な
気色
(
けはひ
)
がない。やや
暫
(
しばら
)
くすると、童はつひに
空
(
むな
)
しく水面に浮上つて来て、しきりに
手掌
(
てのひら
)
で顔を
撫
(
な
)
でた。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
寅二郎も重輔も、
手掌
(
てのひら
)
に
水泡
(
まめ
)
がいくつもできた。が、舟は容易に彼らの思う通りにならなかった。内側へ付けようと思ったのが、外洋へ向った波の荒い外側に付いてしまった。
船医の立場
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
ですから、けっこう暗くなると、お岩の左頬に何ものか、映らなくてはなりますまい。尖った、十一本の刺を持った、
手掌
(
てのひら
)
形をしたものと云えば、それはいったい何でしょうかな
人魚謎お岩殺し
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
昨日の雨の名殘りの
水潦
(
みづたまり
)
が路の處々に行く人の姿々を映して居るが、空は
手掌
(
てのひら
)
程の雲もなく美しく晴れ渡つて、透明な空氣を岩山の上の
秋陽
(
あきび
)
がホカ/\と温めて居た。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
手掌
(
てのひら
)
の皮が非常に厚く硬いのを見ると、
或
(
ある
)
場合には足の働きもして、四つ這いに歩くらしい。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“手掌”の意味
《名詞》
手掌(しゅしょう)
たなごころ。てのひら。
(出典:Wiktionary)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
掌
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
“手掌”で始まる語句
手掌摎亮