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憐
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あわれみ
ふりがな文庫
“
憐
(
あわれみ
)” の例文
渠
(
かれ
)
は
路頭
(
ろとう
)
の
乞食
(
こつじき
)
の
如
(
ごと
)
く、腰を
屈
(
かが
)
め、頭を下げて、
憐
(
あわれみ
)
を乞えり。されどもなお応ずる者はあらざりしなり。
盲人
(
めしい
)
はいよいよ
途方
(
とほう
)
に暮れて
取舵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
女はすでに
斧
(
おの
)
を
執
(
と
)
って、三度彼に手向おうとしていた。が、彼が剣を折ったのを見ると、すぐに斧を投げ捨てて、彼の
憐
(
あわれみ
)
に
訴
(
うった
)
うべく、床の上にひれ伏してしまった。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
打ち明けて都合が悪いとは露思わぬが、進んで同情を求めるのは、
餓
(
うえ
)
に
逼
(
せま
)
って、知らぬ人の
門口
(
かどぐち
)
に、一銭二銭の
憐
(
あわれみ
)
を乞うのと大した相違はない。同情は
我
(
が
)
の敵である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
夫
(
それ
)
を
怒
(
いかり
)
罵
(
ののしり
)
て
止
(
やま
)
ざれば
約々
(
せわ/\
)
しく
腹立
(
はらたつ
)
こと
多
(
おおく
)
して家の内静ならず。悪しき事あらば折々
言教
(
いいおしえ
)
て誤を
直
(
なおす
)
べし。少の
過
(
あやまち
)
は
忍
(
こらえ
)
て
怒
(
いかる
)
べからず、心の内には
憐
(
あわれみ
)
て
外
(
ほか
)
には行規を堅く
訓
(
おしえ
)
て怠らぬ様に使ふべし。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
貴様達は知るまいが……復讐……この恨を晴らすために……晴らすために……ああ愉快だ……俺は復讐のために生きるんだ……俺は貴様達に
跪
(
ひざまづ
)
いて
憐
(
あわれみ
)
を乞わしてやるんだ……
地面
(
じべた
)
へ手をつかして……
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
▼ もっと見る
ヴァレリアスかつて書をその友某におくって告げて曰く天下に何事も女子の忍んでなし得ざるものあらず。願わくは皇天
憐
(
あわれみ
)
を垂れて、君をして彼等の術中に
陥
(
おちい
)
らしむるなかれと。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
憐
漢検準1級
部首:⼼
16画
“憐”を含む語句
可憐
憐憫
憐愍
哀憐
相憐
愛憐
御憐愍
御憐憫
御憐
憐々
紅顔可憐
眼見若為憐
可憐也
生類憐
生類御憐愍
未憐
最憐
憫憐
憐然
可憐児
...