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しきたり
ふりがな文庫
“
慣例
(
しきたり
)” の例文
後にずらしておくのがむかしからの
慣例
(
しきたり
)
ぢや。俺は田舎爺ぢやが、かう見えてもお前に比べるとずつと先輩なんぢやからの
中宮寺の春
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「それが
慣例
(
しきたり
)
ですからね。」と言訳するように言い足した。それから間もなく、その上一言も言わずに、死んでしまった。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
これは毎年の
慣例
(
しきたり
)
で七月十五日の
早朝
(
あさまだき
)
にご神体の
幕屋
(
まくや
)
がひらかれるのである。そうして黄金の
甲冑
(
かっちゅう
)
で体を
鎧
(
よろ
)
った宗介様を一同謹んで拝するのであった。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
すぐよこにお母さんらしい人が坐っていて、前の方には、この城下町の昔から
慣例
(
しきたり
)
のようになっている物見遊山に用いられる重詰の御馳走がひらかれてあった。
性に眼覚める頃
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
ところで
爺
(
とっ
)
つぁん、春にはなんとかして当てようと思うんだがね。いっそ、
慣例
(
しきたり
)
を打ち破って、四谷を
人魚謎お岩殺し
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
「なるほど、古市では座敷へ上らずに、庭へ
莚
(
むしろ
)
を敷いて聞かせてくれたな。しかしそれはあの土地の
慣例
(
しきたり
)
であろう、ここへ来てまでその慣例を守ろうとは
愚
(
おろ
)
かな遠慮」
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それも畫道の上ばかりならまだしもでございますが、あの男の負け惜しみになりますと、世間の
習慣
(
ならはし
)
とか
慣例
(
しきたり
)
とか申すやうなものまで、すべて莫迦に致さずには置かないのでございます。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ただもう「
慣例
(
しきたり
)
」に従わぬよう、バアで無頼漢の振りをしたり、片端からキスしたり、つまり、また、あの情死以前の、いや、あの頃よりさらに
荒
(
すさ
)
んで野卑な酒飲みになり、金に窮して
人間失格
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
清兵衛は小さな声で、「これは島の
慣例
(
しきたり
)
なのでございます」とこたえた。
ボニン島物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それから遠くから聞き付けて見舞に来て呉れた縁者などを引留めて、村に
慣例
(
しきたり
)
の手伝酒を振舞つて居るところであるが、その十五畳の大広間には順序次第もなく、荒くれた男がずらりと並んで
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
震災後の吉原はまったく
昔日
(
せきじつ
)
の
俤
(
おもかげ
)
を失って、
慣例
(
しきたり
)
の廃止されることも多く、昔を
偲
(
しの
)
ぶよすがとてはなかった。公園もきれいに
地均
(
じなら
)
しをされて、吉原病院の医師や看護婦のテニス場と化してしまった。
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
「それはお前に言われるまでもない。質素はおれも賛成だねえ。でも、本陣には本陣の
慣例
(
しきたり
)
というものもある。呼ぶだけのお客はお前、どうしたって呼ばなけりゃならない。まあ、おれに任せて置け。」
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
昨日
(
きのふ
)
に
異
(
かは
)
らぬ
慣例
(
しきたり
)
に從へばよい。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
それも画道の上ばかりならまだしもでございますが、あの男の負け惜しみになりますと、世間の
習慣
(
ならはし
)
とか
慣例
(
しきたり
)
とか申すやうなものまで、すべて
莫迦
(
ばか
)
に致さずには置かないのでございます。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
昨日
(
きのう
)
に
異
(
かわ
)
らぬ
慣例
(
しきたり
)
に従えばよい。
人間失格
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
“慣例”の意味
《名詞》
慣 例(かんれい)
繰り返し行われ、習慣のようになっている事柄。
(出典:Wiktionary)
慣
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
例
常用漢字
小4
部首:⼈
8画
“慣例”で始まる語句
慣例執行語