くわい)” の例文
家主あるじ壮夫わかもの三五人をともなひ来りて光る物をうつに石なり、皆もつてくわいとし石を竹林に捨つ、その石夜毎よごとに光りあり、村人おそれて夜行ものなし。
主人孫右衞門の抗議のくわいさに、平次も暫らくたじろぎましたが、やがて陣を立て直すと
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
想ふに風雨一たび到らば、このわたりは群狗ぐんく吠ゆてふ鳴門なると(スキルラ)のくわいすみかなるべし。
るからに執念の留まれるゆゑにや、常にはせるくわい無きも、後住こうぢうなる旗野の家に吉事きつじあるごとに、啾々しう/\たる婦人をんな泣声なきごゑ、不開室の内に聞えて、不祥ふしやうある時は、さも心地好こゝちよげに笑ひしとかや。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
家主あるじ壮夫わかもの三五人をともなひ来りて光る物をうつに石なり、皆もつてくわいとし石を竹林に捨つ、その石夜毎よごとに光りあり、村人おそれて夜行ものなし。
話のくわいさに、平次もツイ吐月峰を叩いて膝を進めました。