御母樣おつかさん)” の例文
新字:御母様
わたし御母樣おつかさんるのはなんでも御座ござんせぬ、のみ立派りつぱ原田勇はらだいさむ離縁りゑんされたからとてゆめさらのこりをしいとはおもひませぬけれど、なんにもらぬ太郎たらう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
片親に成るかと思ひますると意地もなく我慢もなく、詫て機嫌を取つて、何でも無い事に恐れ入つて、今日までも物言はず辛棒して居りました、御父樣おとつさん御母樣おつかさん
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
片親かたおやるかとおもひますると意地いぢもなく我慢がまんもなく、わび機嫌きげんつて、なんでもことおそつて、今日けふまでも物言ものいはず辛棒しんぼうしてりました、御父樣おとつさん御母樣おつかさん
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まつたくはわたし御飽おあきなされたので此樣こうもしたらてゆくか、彼樣あゝもしたら離縁りゑんをとすかといぢめていぢめていぢくので御座ござりましよ、御父樣おとつさん御母樣おつかさんわたし性分せうぶん御存ごぞん
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)