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御新造
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ごしんぞう
ふりがな文庫
“
御新造
(
ごしんぞう
)” の例文
狭い屋敷であるから、伊平は裏口からずっと通って、茶の間になっている六畳の縁の前に立つと、
御新造
(
ごしんぞう
)
のお
米
(
よね
)
は透かし視て声をかけた。
西瓜
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
中でも私の心の上に一番不愉快な影を落したのは、近来はどこかの若い
御新造
(
ごしんぞう
)
が楢山夫人の
腰巾着
(
こしぎんちゃく
)
になって、歩いていると云う風評でした。
開化の良人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
由「これは
御新造
(
ごしんぞ
)
さん……これはどうも村上の
御新造
(
ごしんぞう
)
さん、此処でお茶を売って居らっしゃるとは
何様
(
どんな
)
探報者
(
たんぽうしゃ
)
でも気が付きません……どうしてまア」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そして抽斎に、「どうぞ
己
(
おれ
)
に構ってくれるな、己には
御新造
(
ごしんぞう
)
が
合口
(
あいくち
)
だ」といって、書斎に退かしめ、五百と語りつつ
飲食
(
のみくい
)
するを例としたそうである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
エモンを字の
如
(
ごと
)
くイモンと読んで
衣
(
きぬ
)
に
附
(
つ
)
けた
紋
(
もん
)
と
心得
(
こゝろえ
)
て
居
(
ゐ
)
た
小説家
(
せうせつか
)
があつたさうだが、
或
(
ある
)
若
(
わか
)
い
御新造
(
ごしんぞう
)
が
羽織
(
はをり
)
を
幾枚
(
いくまい
)
こしらへても、
実家
(
じつか
)
の
紋
(
もん
)
を附けるのを隣の
老婢
(
ばあや
)
が
怪
(
あやし
)
んでたづねると
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
▼ もっと見る
分限者
(
ぶんげんしゃ
)
の
御新造
(
ごしんぞう
)
さんで隠居さまがたを、お稽古人にもっていられる長唄や清元のお師匠がたには、ありがちの事ではございますもののわたくし
風情
(
ふぜい
)
の、小唄の師匠にとっては、ほんに
両面競牡丹
(新字新仮名)
/
酒井嘉七
(著)
「
昨夜
(
ゆうべ
)
のことを
詳
(
くわ
)
しく訊きたいな、
御新造
(
ごしんぞう
)
」
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ええ。誰にも云っちゃあならないと、
御新造
(
ごしんぞう
)
さまからも口止めされているんです」と、お安も云った。
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
國「旦那に
良
(
い
)
い
御新造
(
ごしんぞう
)
の世話をしたい、お
母
(
っか
)
さんも
初孫
(
ういまご
)
の顔を見てえだろう」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“御新造”の意味
《名詞》
下級武家の妻女。「御新造様」。口述では「ごしんぞ」「ごしんぞさま」などと称する。
(出典:Wiktionary)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
新
常用漢字
小2
部首:⽄
13画
造
常用漢字
小5
部首:⾡
10画
“御新造”で始まる語句
御新造様
御新造樣