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屈腰
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かがみごし
ふりがな文庫
“
屈腰
(
かがみごし
)” の例文
岸辺の茶屋の、それならぬ、渚の松の
舫船
(
もやいぶね
)
。——六蔵は
投遣
(
なげや
)
りに振った笠を
手許
(
てもと
)
に引いて、
屈腰
(
かがみごし
)
に前を透かすと、つい目の前に
船首
(
みよし
)
が見える。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
わしさ
屈腰
(
かがみごし
)
で、膝はだかって、
面
(
つら
)
を突出す。
奴等
(
やつら
)
三方からかぶさりかかって、棒を突挿そうとしたと思わっせえまし。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しばらくすると、薄墨をもう
一刷
(
ひとはけ
)
した、
水田
(
みずた
)
の際を、おっかな
吃驚
(
びっくり
)
、といった形で、
漁夫
(
りょうし
)
らが
屈腰
(
かがみごし
)
に引返した。手ぶらで、その手つきは、大石投魚を取返しそうな構えでない。
貝の穴に河童の居る事
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
傘なりに少し
屈腰
(
かがみごし
)
になって、その白い手で、トンと
敲
(
たた
)
いたと思うと、
蘭燈
(
らんとう
)
といいますか、かさなり咲いた
芍薬
(
しゃくやく
)
の花に、電燈を包んだような光明がさして、
金襴
(
きんらん
)
の
衾
(
ふすま
)
、
錦
(
にしき
)
の
褥
(
しとね
)
、
珊瑚
(
さんご
)
の枕、
瑠璃
(
るり
)
の床
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
うそうそとまた参った……一度
屈腰
(
かがみごし
)
になって、
静
(
そっ
)
と火薬庫の方へ通抜けて、隣邸の
冠木門
(
かぶきもん
)
を
覗
(
のぞ
)
く梅ヶ枝の影に
縋
(
すが
)
って
留
(
とま
)
ると、
件
(
くだん
)
の出窓に、鼻の下を
伸
(
のば
)
して立ったが、眉をくしゃくしゃと目を
瞑
(
ねむ
)
って
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
屈
常用漢字
中学
部首:⼫
8画
腰
常用漢字
中学
部首:⾁
13画
“屈”で始まる語句
屈
屈竟
屈託
屈托
屈強
屈辱
屈指
屈曲
屈原
屈伏