小膽せうたん)” の例文
新字:小胆
父親和尚ちゝおやおしよう何處どこまでもさばけたるひとにて、すこしは欲深よくふかにたてどもひと風説うはさみゝをかたぶけるやうな小膽せうたんにてはく、ひまあらば熊手くまで内職ないしよくもしてやうといふ氣風きふうなれば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
昨日きのふ小膽せうたんつたことも、つきさへも氣味きみわることも、以前いぜんにはおもひもしなかつた感情かんじやうや、思想しさうありまゝ吐露とろしたこと、すなは哲學てつがくをしてゐる丁斑魚めだか不滿足ふまんぞくことふたことなども
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
さとしこれほどの小膽せうたんともおもはざりしを。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)