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じづら
ふりがな文庫
“
字面
(
じづら
)” の例文
蕪村とは天王寺
蕪
(
かぶら
)
の村ということならん、和臭を帯びたる号なれども、
字面
(
じづら
)
はさすがに雅致ありて漢語として見られぬにはあらず。
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
が、そこで米友が、まず目についたのは、その柳の木の下に一つの立札があって、これに筆太く記された
字面
(
じづら
)
を読んでみると
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一番の問題は、
字面
(
じづら
)
である。ページにしてみると、改行の効果が、出る場合と、出ない場合とがあることに気がつく。
校正の話
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
モラル・バックボーンという何でもない英語を翻訳すると、徳義的脊髄という新奇でかつ
趣
(
おもむき
)
のある
字面
(
じづら
)
が出来る。
博士問題とマードック先生と余
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
然し彼の文章の
字面
(
じづら
)
からくる迫真力というものは、やっぱり私の心眼を狂わせる力があって、それは要するに、彼の文章を彼自身がそう思いこんでいるということ
教祖の文学:――小林秀雄論――
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
後世に残された語録の
字面
(
じづら
)
などからは
到底
(
とうてい
)
想像も出来ぬ・極めて説得的な弁舌を孔子は
有
(
も
)
っていた。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
恐らくこれは
字面
(
じづら
)
から見て、親方が、勝手につけた名前に違いないが、本名となると彼自身は勿論の事、親方だってハッキリ知っているかどうかは疑わしいものだった。
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
細根
(
ほそね
)
大根を
漢音
(
かんおん
)
に読み
細根
(
さいこん
)
大根といわば、口調も悪しく
字面
(
じづら
)
もおかしくして、漢学先生の
御意
(
ぎょい
)
にはかなうまじといえども、八百屋の
書付
(
かきつけ
)
に蘿蔔一束
価
(
あたい
)
十有幾銭と書きて
小学教育の事
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
父親の同僚に誰か読書人がいて、隼の
字面
(
じづら
)
の殺伐さを嫌って、こんな雅名を与えたものであろう。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
無闇
(
むやみ
)
に
字面
(
じづら
)
を飾り、ことさらに漢字を避けたり、不要の風景の描写をしたり、みだりに花の名を記したりする事は厳に慎しみ、ただ実直に、印象の正確を期する事一つに努力してみて下さい。
芸術ぎらい
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
長谷川はじっと
字面
(
じづら
)
を見た。
五階の窓:05 合作の五
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
蕪村とは天王寺
蕪
(
かぶら
)
の村といふ事ならん、和臭を帯びたる号なれども、
字面
(
じづら
)
はさすがに雅致ありて漢語として見られぬにはあらず。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
北上の名の
字面
(
じづら
)
も単純ではあるが、大きくして淋しい、または何となくこの川の川相を尽している、なんぞと字義の詮索にまで及んでみました。
大菩薩峠:34 白雲の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
描かれた
画
(
え
)
は無論
冒険者
(
アドヴェンチュアラー
)
の
字面
(
じづら
)
の許す範囲内で、もっとも強い色彩を帯びたものであった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
無闇
(
むやみ
)
に
字面
(
じづら
)
を飾り、ことさらに漢字を避けたり、不要の風景の描写をしたり、みだりに花の名を記したりする事は厳に慎しみ、ただ実直に、印象の正確を期する事一つに努力してみて下さい。
風の便り
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
幕府の威力衰えたりといえども、西洋の風潮、多少人に熟したりといえども、「切支丹」の文字は
字面
(
じづら
)
そのものだけで、まだたしかに有司を
嫌悪
(
けんお
)
せしめるの価値がある。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかし今のところあなたを通してよりほかに、ありのままの兄さんを、兄さんの家庭に知らせる手段はないのだから、あなたも少し
真面目
(
まじめ
)
になって、聞き慣れない
字面
(
じづら
)
に眼を
御注
(
おそそ
)
ぎなさい。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
兵馬は何とも答えないで、その女の描いた不器用な絵図と、まずい
字面
(
じづら
)
を、じっとながめている——そうしてかなりながい時間の間、兵馬が沈黙しているものですから
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
馬鹿囃子みたようなものにとられ
易
(
やす
)
いですけれど、文字そのものを吟味してごらんなさい、神を楽しむ、或いは神を楽しませ申すという立派な
字面
(
じづら
)
です、従って、神楽師といえば
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“字面”の意味
《名詞》
文字の構成や配置から受ける視覚的な印象。
書かれた文字や文章の表面的な意味合い。
(出典:Wiktionary)
字
常用漢字
小1
部首:⼦
6画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“字”で始まる語句
字
字引
字彙
字架
字名
字義
字書
字音
字形
字幕