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媽々
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かゝあ
と
言ふ、
牛切りの
媽々をたとへもあらうに、
毛嬙飛燕も
凄じい、
僭上の
到りであるが、
何も
別に
美婦を
讚めるに
遠慮は
要らぬ。
其處で
われら
此の
烈しき
大都会の
色彩を
視むるもの、
奥州辺の
物語を
読み、
其の
地の
婦人を
想像するに、
大方は
安達ヶ
原の
婆々を
想ひ、もつぺ
穿きたる
姉をおもひ、
紺の
褌の
媽々をおもふ。
媽々や
小兒が
腭を
釣らねばなりませぬで、
此の
上お
供は
出來かねまする。