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天譴
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てんけん
ふりがな文庫
“
天譴
(
てんけん
)” の例文
「武道を
嗜
(
たしな
)
む者が道を誤まるとは何ごとじゃッ。
無辜
(
むこ
)
の人命
害
(
あや
)
めし罪は免れまいぞ! 主水之介
天譴
(
てんけん
)
を加えてつかわすわッ。これ受けい!」
旗本退屈男:09 第九話 江戸に帰った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「暴力
妄動
(
もうどう
)
はよろしくない。かえって、山門の威厳を失墜することになろう。よろしく、合法的に、邪教のうえに
天譴
(
てんけん
)
をくだすべきであろう」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この大震を
天譴
(
てんけん
)
と思へとは
渋沢
(
しぶさは
)
子爵の云ふところなり。誰か
自
(
みづか
)
ら省れば脚に
疵
(
きず
)
なきものあらんや。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
天譴
(
てんけん
)
だとか、天譴でないとか、いろいろなことを言つてゐるが、それは各自の主観の問題だから、何うにでも感じられるであらう。事実、天譴と感じたものも沢山にあるだらう。
自然
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
脚に疵あるは
天譴
(
てんけん
)
を
蒙
(
かうむ
)
る
所以
(
ゆゑん
)
、或は天譴を蒙れりと思ひ得る
所以
(
ゆゑん
)
なるべし、されど我は
妻子
(
さいし
)
を殺し、彼は家すら焼かれざるを見れば、誰か又
所謂
(
いはゆる
)
天譴の不公平なるに驚かざらんや。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
「当職所司代は名判官と承わる。これなる四人の公盗共が
掠
(
かす
)
めし珠数屋の財宝財物を
御糺問
(
ごきゅうもん
)
の上、すみやかにお下げ渡し然るべし。江戸旗本早乙女主水之介、
天譴
(
てんけん
)
を加えて
明鑒
(
めいかん
)
を待つ」
旗本退屈男:04 第四話 京へ上った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「いっその事、
天譴
(
てんけん
)
があらわれて、こんな
痴児
(
ちじ
)
はみな、
海嘯
(
つなみ
)
に
攫
(
さら
)
われてしまえ」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誰か
自
(
みづか
)
ら省れば脚に
疵
(
きず
)
なきものあらんや。僕の如きは
両脚
(
りやうきやく
)
の疵、
殆
(
ほとん
)
ど両脚を中断せんとす。されど幸ひにこの大震を
天譴
(
てんけん
)
なりと思ふ
能
(
あた
)
はず。
況
(
いは
)
んや
天譴
(
てんけん
)
の不公平なるにも
呪詛
(
じゆそ
)
の声を挙ぐる能はず。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
淫風佚楽
(
いんぷういつらく
)
、上下共に、この悪世相へ眼をさまさないと、今に何か
天譴
(
てんけん
)
が下るのではないかと。——痛切に、今の人間どもが、憂えられる。お犬様の下におかれ、畜生以下にされているのも仕方がない。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
平常は冷笑してた
天譴
(
てんけん
)
とかいうことも、真剣に思い出されて、初めの元気を
喪失
(
そうしつ
)
してしまったばかりでなく、寒々と峠の
笹
(
ささ
)
むらを渡る夕風の中に、ぶるぶるっと心の底からおじけに似た戦慄を
抱
(
いだ
)
いた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“天譴”の意味
《名詞》
天からの譴責。天罰。
(出典:Wiktionary)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
譴
漢検1級
部首:⾔
21画
“天”で始まる語句
天
天井
天鵞絨
天狗
天晴
天幕
天窓
天気
天地
天竺