今度の婆さんは一人ではなく、五六人が一列に並んで、揃ひの扇を翳しながら、地方はなしに自分たちで歌を唄つては踊つてゐる。
伊豆の子浦の地方の見えるあたりまで行ったところで、舵を壊され、船が横倒しになって山のような浪がうちこむ。
踊の済んだ時に、もうこれでいゝと思つた心持と、地方の座を背にして、扇を膝に当てながら歌の起るのを待つて居た記憶はありますが、その間の気分などは皆忘れてしまひました。
その間にも普賢菩薩のお妙が、人間象の背の上で、兎もすれば安定を失つて、見物がドツと笑ふのが、囃子方の鳴物や、地方の唄を壓して、氣が遠くなるほど、夜の空氣を搖すぶります。
“地方”の意味
《名詞》
(ちほう)注目する大きな土地を幾つかに分けた時、分けられたそれぞれ。事実上のくくりであり、行政権等を伴わないことが多い。地域。
(ちほう)特定の都市・観光地などに注目し、それと関連する周囲の地域を含めた呼称。~圏、~エリア。
(ちほう)国家機関に対して、一定の区域において自治権等を持つ団体。
(ちほう)首府以外の地。
(ちほう)都会ではない土地。田舎。
(じかた)じかた参照
(出典:Wiktionary)
(出典:Wiktionary)
“地方”の解説
地方(ちほう)とは、
国内の一部分の土地。ある国の中のある地域。
大都市以外の土地。
首都以外の土地
国土交通省では「三大都市圏を除く地域」と定められている。
(旧軍隊用語)軍以外の一般社会。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)