困窮こんきう)” の例文
仕舞しまひ住馴すみなれ京都みやこあとになし孤子みなしごかゝへて遙々はる/″\あづまそらおもむ途中とちう三州迄は來たれどもほとん困窮こんきうせまり餘儀なく我が子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其時そのときだい一に堪難たえがたかんじてたのはかはきくるしみこゝわざわひへんじてさひはひとなるとつたのは、普通ふつうならば、漂流人へうりうじんが、だい一に困窮こんきうするのは淡水まみづられぬことで、其爲そのために十ちう八九はたをれてしまうのだが
入れ又口の缺たる土瓶どびんは今戸燒の缺火鉢かけひばちの上へなゝめに乘て居る其體たらく目も當られぬ困窮こんきう零落れいらく向う三軒兩隣は丹波國の荒熊三井寺へ行かう/\といふ張子の釣鐘つりがね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
與へて江戸表へ立退たちのかせたるに其後夫婦になりて取續とりつゞき今にてはまづ相應さうおうに暮して居ると申事其助けたる市之丞に此ほどめぐあひし處我々夫婦此樣に浪人して困窮こんきうに及ぶを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)