トップ
>
咋
>
く
ふりがな文庫
“
咋
(
く
)” の例文
ここに
香坂
(
かごさか
)
の王、
歴木
(
くぬぎ
)
に騰りいまして見たまふに、大きなる怒り猪出でて、その
歴木
(
くぬぎ
)
を掘りて、すなはちその
香坂
(
かごさか
)
の王を
咋
(
く
)
ひ
食
(
は
)
みつ。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
元来、我々の中にはなかった病気じゃが、我々が人間を
咋
(
く
)
うようになってから、我々の間にもごくまれに、これに侵される者が出てきたのじゃ。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
かれ、その
猨田毘古
(
さるたひこ
)
の神、
阿邪訶
(
あざか
)
に
坐
(
いま
)
せる時に
漁
(
すな
)
どりして、ヒラブ貝にその手を
咋
(
く
)
ひ合されて
海塩
(
うしお
)
に
溺
(
おぼ
)
れたまひき。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
始祖鳥
(
みおやどり
)
荒き歯に
咋
(
く
)
ふ。
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
ここにその
妻
(
みめ
)
須勢理毘賣
(
すせりびめ
)
の命、蛇のひれ
七
をその夫に授けて、「その蛇
咋
(
く
)
はむとせば、このひれを三たび
擧
(
ふ
)
りて打ち
撥
(
はら
)
ひたまへ」
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
▼ もっと見る
一五六八年版ジャク・グレヴァン・ド・クレルモンの『
毒物二書
(
ド・リヴル・ジュ・ヴェナン
)
』一三八頁に古人一種の蜈蚣を蛇殺し(オフィオクテネ)といい能く蛇を
咋
(
く
)
い殺したとあって
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
他の
妖怪
(
ばけもの
)
らは互いに言合うた。「
渠
(
あいつ
)
は、
僧侶
(
そうりょ
)
どころか、ろくに人間さえ
咋
(
く
)
ったことはないだろう。誰もそれを見た者がないのだから。
鮒
(
ふな
)
やざこを取って喰っているのなら見たこともあるが」
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
始祖鳥
(
みおやどり
)
荒き齒に
咋
(
く
)
ふ。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
その時にカゴサカの王はクヌギに登つて御覽になると、大きな怒り
猪
(
じし
)
が出てそのクヌギを掘つてカゴサカの王を
咋
(
く
)
いました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
旅人が乗馬して
海人
(
あま
)
に赤貝を買い取って見る拍子にその貝馬の
下顎
(
したあご
)
に
咋
(
く
)
い付き大いに困らす。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ここにその鼠、その
鳴鏑
(
なりかぶら
)
を
咋
(
く
)
ひて出で來て奉りき。その矢の羽は、その鼠の子どもみな喫ひたりき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
計を決し
髀
(
もも
)
を
拍
(
う
)
ち大いに
喚
(
よ
)
んで烏竜と
白
(
い
)
う、狗声に応じ奴を傷つく、奴刀を失し伏して地に倒る、狗ついに奴の頭を
咋
(
く
)
う、然、因って刀を取って奴を斬り、婦を以て官に付しこれを殺すと。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
それから吉野のアキヅ野においでになつて獵をなさいます時に、天皇がお椅子においでになると、
虻
(
あぶ
)
が御腕を
咋
(
く
)
いましたのを、
蜻蛉
(
とんぼ
)
が來てその虻を咋つて飛んで行きました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
しかるに知人アッケルマンの『ポピュラー・ファラシース』にいわく、ロンドン動物園書記ミッチェル博士がかの園の案内記に書いたは、世人一汎に想うと反対に、猴が
蚤
(
のみ
)
に
咋
(
く
)
わるる事極めて
稀
(
まれ
)
だ。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
この時にお妃が
椋
(
むく
)
の木の實と赤土とを夫君に與えましたから、その木の實を
咋
(
く
)
い
破
(
やぶ
)
り赤土を口に含んで吐き出されると、その大神は呉公を
咋
(
く
)
い破つて吐き出すとお思いになつて
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
咋
部首:⼝
8画
“咋”を含む語句
羽咋
咋夜
大山咋
大山咋神
三島湟咋
咋俣長日子
咋宵
咋日
湟咋
生咋
眞魚咋
若山咋
飽咋