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呼返
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よびかへ
マンチュアに
蟄してゐやる
間に、わしが
機を
見て
二人が
内祝言の
顛末を
公にし、
兩家の
確執を
調停し、
御領主の
赦を
乞ひ、やがて
卿を
呼返すことにせう
明てお菊の部屋へ
誘引しに吉三郎はお菊に向ひ利兵衞殿
昔の
約束を變じ外に
聟を取んとの心と見え我を
追返さんと成されしを何故に
呼返し給ふやと云れけばお菊は
太息を
ヂュリ
hist! ローミオー!
hist!……おゝ、こちの
雄鷹をば
呼返す
鷹匠の
聲が
欲しいなア、
囚人の
身ゆゑ
聲が
嗄れて、
高々とは
能う
呼ばぬ。
あゝ、その
時までが二十
年! あれ、
忘れた、
何でお
前を
呼返したのやら?