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吝
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お
ふりがな文庫
“
吝
(
お
)” の例文
そして、又、他の一口のミルクをさがしに行くのです。けれども、木虱は乳を
吝
(
お
)
しみます。何時もその管から流し出しはしないのです。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
彼女は、彼女のながい人生に必要のない余計なものはみんな、
吝
(
お
)
しげも無くすてて了って、今では血の色まで透きとおっていた。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
さきに半円の
酒銭
(
さかて
)
を投じて、他の一銭よりも
吝
(
お
)
しまざりしこの美人の
胆
(
たん
)
は、拾人の乗り合いをしてそぞろに寒心せしめたりき。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
忠利は
真摯
(
しんし
)
な求道者として沢庵の高示を仰ぎ、沢庵もまた、忠利を教え導くにあらゆる努力を
吝
(
お
)
しまなかった。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
開展
(
かいてん
)
せる
瑩白色花蓋
(
えいはくしょくかがい
)
六
片
(
へん
)
の中央に、
鮮黄色
(
せんおうしょく
)
を呈せる
皿状花冕
(
さらじょうかべん
)
を
据
(
す
)
え、花より放つ
佳香
(
かこう
)
と
相
(
あい
)
まって、その花の
品位
(
ひんい
)
きわめて
高尚
(
こうしょう
)
であることに、われらは
讃辞
(
さんじ
)
を
吝
(
お
)
しまない。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
▼ もっと見る
「あれは一知がラジオの械器を
毀
(
こわ
)
したのじゃないらしい。婆さんが費用を
吝
(
お
)
しんで止めさせたものに違いない。一知さんも可哀そうにのう。タッタ一つの楽しみを取上げられて」
巡査辞職
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私の名を出さないでも済ませる方法もあったろうではないか、相手は小新聞なのだから、何とか手を廻せば伏せてしまうことが出来たろうものを、兄さんはそう云う場合にお金を
吝
(
お
)
しむからいけない
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
汗を
吝
(
お
)
しむ奴等は?
白い魔の手
(新字新仮名)
/
長沢佑
(著)
酒が
無
(
ね
)
えんだろう? 無えなら取って来い、金が
吝
(
お
)
しいなら俺の家から持って来い、
菰
(
こも
)
かぶりの一本や二本なら
何時
(
いつ
)
でも用意してあらア、そこえらの、けちなさむらいとは
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
渠はその
平生
(
へいぜい
)
においてかつ百金を
吝
(
お
)
しまざるなり。されども今夜
懐
(
ふところ
)
にせる百金は、尋常一様の千万金に
直
(
あたい
)
するものにして、渠が半身の精血とも
謂
(
い
)
っつべきなり。渠は換えがたく吝しめり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
が、人間は、彼等に食物をやる事を
吝
(
お
)
しむだり、彼等を働かせすぎたり、適当な保護をしてやらない。そして、彼等から乳を取り、
被毛
(
ひもう
)
を取り、皮をとり、肉をとるなど、実にいろんなものをとる。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
吝
漢検1級
部首:⼝
7画
“吝”を含む語句
吝嗇
吝嗇漢
吝嗇家
吝嗇坊
鄙吝
吝々
物吝
卑吝
吝嗇者
慳吝
吝嗇奴
吝嗇爺
吝嗇屋
吝嗇臭
吝坊
吝垂
吝気
吝臭
吝薔
貪吝
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