右手ゆんで)” の例文
『これが、わたくし秘密ひみつ製造せいざうしつゝある、海底戰鬪艇かいていせんとうていです。』と、櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさおもむろに右手ゆんでげて、その船體せんたいゆびざした。
丁度ちょうど十楽院じゅうらくいん御陵ごりょう近処きんじょまで来ると、如何どうしたのか、右手ゆんでにさしておるからかさが重くなって仕方がない、ぐうと、下の方へ引き付けられる様で、中々なかなからえられないのだ、おかしいと思って
狸問答 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
じつ不思議ふしぎだ——あの船脚ふなあしはやことは——』と右手ゆんで時辰器じしんき船燈せんとうひかりてらして打眺うちながめつゝ、じつかんがへてるのは本船ほんせん一等運轉手チーフメートである。つゞいて
一等運轉手チーフメートいそがはしく後部甲板こうぶかんぱんはしつたが、たちま一令いちれいけると、一個いつこ信號水夫しんがうすゐふは、右手ゆんでたか白色球燈はくしよくきうとうかゝげて、左舷船尾さげんせんびの「デツキ」につた。